カヤマ設計室 一級建築士事務所

モルタル左官仕上げの外壁と、建物正面の開口を少なくしたつくりで重厚感を持たせ、ダイナミックでインパクトのある外観にしている
施主様が望むイメージを具体化し
長く愛着の持てる家を
ご紹介するのは〈カヤマ設計室 一級建築士事務所〉。代表で一級建築士の香山安武氏は、倉敷市のアトリエ系設計事務所で7年、住宅設計と店舗設計に携わり、2017年に独立して同事務所を設立した。
住む人やその建物を使う人が、豊かさを感じ長く愛せる。そんな人の心を豊かにする建築をつくりたいという考えが根幹にある香山氏。独自のカラーを前に出すのではなく、施主様が望んでいるイメージを具体化することを心掛け、施主様の話を聞くことや施主様とのコミュニケーションを大切にしている。
今回紹介するのは同一宅。全体的にモルタル仕上げがなされ、一見するとシンプルだが、大胆さの中にも周りとの調和を図る外観。居心地の良さそうな空間と間取り。照明計画、壁面のニッチ、照明のスイッチといった細かな所には、設計力とデザイン力の高さが伺える。中でも、窓の配置が特徴的な香山氏。窓は思いのほか壁面に対して占める面積も多く、光を取り入れ、風を呼び込み、外部空間と室内を繋ぐ。時には風景を切り取る額縁のような役割や、室内から漏れる灯りが外部への表情を添え、自然を感じながら広がりをつくることで住む人を豊かにするからだ。また、造作キッチンも得意とし、室内と統一感のあるオーダーキッチンは、美しさと使いやすさを兼ね備えるものに。さらに、劣化するのではなく、経年変化を愉しめる素材の取り入れも持ち味としている。
建物の構造計算や住宅性能を第三者の視点から検証するために、構造設計を専門に行う事務所を通すなど、安全面も徹底しているので、安心して任せていただける。
土地も含め、どんな家にしたいのか漠然とした想いだけでも、まずは相談してみていただきたい。そこから出来上がる一邸は、きっと長く愛着の持てる家になるだろう。

天井高4,600mmのリビングの吹抜け。左官仕上げした無機質なモルタル壁を自然光と間接照明が表情豊かにしてくれる

モールテックスで仕上げたオーダーキッチン。後ろには収納棚を設え、扉を閉めればスッキリとしたキッチンとなる。モールテックスは経年変化を愉しめる素材でもある

白×グレー、そして黒い家具を使ったモダンなリビングダイニング。ポプラの一枚板でつくられたダイニングテーブルとペンダントライトが無機質な空間の中で存在感を放つ。壁はモルタル左官仕上げ、床はセメントが原料のフレキシブルボード、壁と天井はペンキ仕上げにして変化をつけている。天井の低い場所、高い場所、暗い場所、明るい場所と、空間にコントラストを演出している

高さを変えて配置した窓は住宅らしさを感じさせず、夜は室内の灯りがこぼれ、昼とは別の表情になる

玄関まではモルタル仕上げの外壁、塀とコンクリート平板のアプローチで統一。黒縁のガラス戸にした玄関扉がお洒落である

玄関内部の壁、天井、床はモルタル仕上げとなっている。大きなガラス戸の玄関扉は、外部から光を取り入れてくれる

写真撮影 後藤健治
店舗情報
カヤマ設計室一級建築士事務所
住所 | 岡山県備前市日生町寒河1030 |
電話番号 | 0869-93-4571 |
営業時間 | 9:00〜18:00 |
定休日 | 土曜日、日曜日、祝日(打合せは可能) |
ホームページ | https://kym-a.com |