和美再美 石動 柏屋

錦鯉の泳ぐ池から宿泊棟を望む。手入れの行き届いた日本庭園は四季折々に美しく、冬には一面の雪景色になる。お天気の良い日にはぜひ庭の散策を。一棟貸し切りでスタッフの出入りもないので、まるで自宅のように誰の目を気にすることなく寛ぐことができるのも、同宿に滞在する魅力の一つ
北陸の田舎の町に暮らすように滞在する
日本古来の美意識を再発見できる一棟貸の宿
小矢部市石動は、石川県との県境の町。かつては宿場町だった風情を残す町並みや、昔ながらの木造の家。—そこには脈々と息づく地元の人の暮らしがあり、どこかしら懐かしい匂いがある。ご紹介する〈和美再美(わびさび)石動 柏屋〉は、JR石動駅から徒歩でも10分足らず。白川郷や能登半島への旅の拠点にはもちろん、何気ない田舎でのんびりと過ごしたり、周辺のご当地グルメを訪ねる拠点としてもおすすめの、一日一組限定の一棟貸し切りの宿だ。
神社と寺に挟まれるように立つ同館は、築50年ほどの古い建物を改装したもの。敷地内には大きな蔵や錦鯉の泳ぐ池があり、手入れの行き届いた日本庭園が何とも風流だ。滝の流れる音、心地良い静けさに包まれているとまるで時が止まってしまったかのようだ。初夏から秋の終わり頃までは、鯉に餌をあげることができたり、冬には庭が雪囲いされたりと、四季折々の日本の庭の美しさを五感で満喫いただける。
本格的な和室が圧巻の室内は、朱色に彩色された聚楽壁や日本屈指の技術を誇る富山の伝統的工芸「井波彫刻」が施された欄間、庭を望む書院等、往時の優雅な佇まいを可能な限りそのまま残しているが、陶器風呂を備えたモダンなバスルームやキッチンをはじめ、水回りは新しく快適そのものだ。また、アメニティも充実度が高く、パジャマや浴衣以外は全て用意され、フリーWiFiというのもうれしい限り。さらに、セルフチェックインのシステムで、入室もテンキー錠で入室できるため、まさにご自身の持ち家感覚でご滞在いただける。
屋号の和美再美は、「和」の美と「再」生の美から。地域に受け継がれてきた本質的な日常の暮らし、そして日本古来の美意識を感じることのできる優雅な空間で、誰にも邪魔されないプライベートな休日をごゆるりと。

壁や天井等、往時の設えを可能な限り残した居間は、聚楽壁と呼ばれる土壁に目を奪われる。別名京壁とも称されるこの聚楽壁は古くから茶室等に用いられてきた日本の伝統技法のひとつだ。深みを帯びた美しい朱色の壁を配した空間に不思議と心癒される

池を望む縁側は湯上りのひと時や寛ぎの時間の特等席。座り心地の良い椅子が用意され、ガラス窓の開け閉めによって四季を通じて庭の景色を愉しめる

アングルを変えて縁側を映したショット。欄間や雪見障子等を配した本格的な和の建築は、ご年配の方には懐かしく、若い世代の方にはかえって新しく感じる空間だ

新しく作られたバスル ーム。大理石調の床とブルーの陶器風呂のコントラストがひときわモダンだ

冬の庭。写真奥には雪吊りが見える。一面を雪に覆われる北陸地方の冬を訪ねるのも良いものだ
店舗情報
和美再美 石動 柏屋
住所 | 富山県小矢部市後谷285 |
電話番号 | 0766-24-1957 |
宿泊料金 | 2名様の場合、1名様 13,200円〜 (1泊食事なし・税込) |
ホームページ | https://wabisabi-kashiwaya.jp/ |