四季喰のむら

本文冒頭でもご紹介のコース料理の八寸の一例から。日本の歳時記やバレンタイン、クリスマス等、その月々に因んだ料理は、食べるのが惜しくなるほど愛らしく、美しい。料理が盛り込まれる皿も吟味した拘りの作家物だ。
変わらぬ美味しさを常に新しい感性で。
目と舌で季節を感じる珠玉のコース
大阪キタの繁華街から少し離れた静かなエリア、隠れ家的な名店が点在する扇町の一角に暖簾を構える同店は、カウンター6席、個室6席のみの実に居心地の良い店だ。兵庫県川西市の創業店舗の時代と合わせて、2025年で20周年。大々的に宣伝しているわけではない。が、美味しいものに目が無い関西マダムをはじめ舌の肥えた方から支持を集め、一度足を運んだ方はほぼ常連に。
板場に立つ店主・野村将世氏が心を砕くのは、いつ訪れても新鮮な驚き、心弾む料理との出会いをお客様に愉しんでいただくこと。同時に、同店ならではの“いつもの味”も大切に。漁師から直接仕入れる北海道産の羅臼昆布をはじめ、用いる素材は生産者の顔が見えるものであることが大前提。器もすべて作風と人柄に惚れ込んだ作家もので、器から料理のインスピレーションを得ることもあれば、イメージする料理に合わせて器をオーダーすることもある。料理には、野村氏の料理人としての想いはもちろん、生産者の想い、作家たちの想いも込められている。
お客様には、まず極上の玉露を味わっていただき、お料理に。上品な出汁が出色の湯葉料理コース、ミニ懐石コース、懐石コース等、いずれも店主自慢の自家製豆腐つき。また、店主お墨つきの日本酒が、すべて試飲してからオーダーできるシステムというのもうれしい計らいで、お食事中のほうじ茶や、デザートに合わせる玄米茶は、お酒を召し上がらない方からも大変好評だ。
目と舌で移ろう季節を味わいながら、ほっこりと癒される—そんな大人の時間をあなたも是非に。きっと毎月訪れたくなること請け合いである。

八寸はもちろん、その他の料理も季節折々の食材を使い、目にも美しく供される。次は何が…と期待を込めて待つ時間もワクワクと愉しいものだ。品数が多く、美味しいものを少しずつ色々食べたい…という女性ファンが多く、お腹も大満足のボリューム感があるが、胃にもたれることなく、苦しくならないとの声が多い



ガラス張りの外壁がモダンな外観。店内に入ると、温もりを感じる土壁とやわらかな照明に心休まる空間でおもてなし。カウンターの椅子は普通の椅子の高さで座面が広く、背の高いカウンタースツールはどうも苦手で…という方も、ゆったりと快適にお食事を愉しんでいただける

店主 野村 将世氏 お客様との会話も大切にし、美味しく召し上がっていただけるように心を配っている
店舗情報
四季喰のむら
住所 | 大阪府大阪市北区野崎町1-22 日宝扇町ビル1F |
電話番号 | 06-7178-6863 |
営業時間 | Lunch 12:00~14:00(L.O.14:00) Dinner 17:30~23:00(L.O.21:00) |
平均予算 | 11,000円 |
定休日 | 不定休 |
ホームページ | http://www.shikkuinomura.com/ |
四季喰のむら
※表記価格は税込み価格です