康創窯

すっきりとした市松模様がモダンな二段重と角皿のシリーズ。和食、洋食はもちろん、デザート等、工夫次第で多彩な使い方が拡がるシンプルなデザインが秀逸だ。 ご自宅でのお祝いのお料理に、ホームパーティーにもワンランク上のテーブルコーディネートを演出できる
現代の暮らしになじむ
生活ツールとしての器たち
シンプルでありながら、デザイン性に富み、しかも丈夫で使いやすい。ご紹介する〈康創窯〉の器は、見て愉しく、使うほどに愛着がわくような、まさに生活ツールとしての焼き物である。そこには、波佐見焼が積み重ねてきた長い長い歴史がある。
佐賀県との県境に位置する東彼杵郡波佐見(はさみ)で焼かれる波佐見焼の誕生は約400年前、豊臣秀吉の治世の時代だ。当時の大村藩主が朝鮮出兵から帰国の際に陶工を連れ帰り、慶長4年に築いた連房式階段状登窯で焼き物づくりを始めたことで、幕を開ける。
地元から磁器の原料が発見されて以降、染付や青磁が大村藩の特産品として生産され、もともと連房式階段状登窯が大量生産に向いていたこともあり、江戸時代後期には染付の生産量が日本一に。市井の人々が日常に使う器として、波佐見焼は全国へと知られるようになってゆく。蔵に仕舞いこむ置き物のような器ではなく、人が使って、命を吹き込んでこそ、価値を発揮する器。〈康創窯〉はその波佐見焼の心をとても大切にする窯である。
和モダンを昇華させたシンプルで使いやすいデザインは、他の器とも馴染みやすく、様々な料理を引き立てると共に、手の届きやすい価格設定であるためトータルで揃えてゆく愉しさも叶えてくれる。
同窯の主宰する「Gallery SO」は、1989年の創業時からの同窯の変わらぬ物創りへの熱い思いを伝えたいという願いを込めて、2008年にオープン。定番のアイテム以外にも参考作品として、ここでしか出逢うことのできない様々な器が展示されている。日々の暮らしを豊かに彩る器を、ぜひ〈康創窯〉で見つけてほしい。

鮮やかな色合いが人気の vivid シリーズは、大小のプレート、ボウルをはじめ、スープカップやフラワースタンド等、様々なアイテムが用意されている。写真以外 にもストライプやドット柄もあり、いつものテーブルにコントラストを添えてくれる



ポテトサラダや和え物等にちょうどいい大きさの変形小鉢。つれづれ十草、濃分け、二色丸紋をはじめ 、多数の柄がある

丸みのあるフォルムが愛らしいミニポット。二色丸紋、つれづれ十草、うず紋の 3 種類。カップや湯呑とのコーディネートも愉しめる
店舗情報
康創窯
住所 | 長崎県東彼杵郡波佐見町永尾郷24-7 |
電話番号 | 0956-85-7268 |
営業時間 | 9:00〜17:00(繁忙期時間変更あり) |
定休日 | 日曜日、不定休有り |
ホームページ | https://www.kousougama.jp/ |