星のや東京

玄関先の木立を進み、大きな青森ヒバの扉を抜けて中に入ると、歳時記を表現した縁台の室礼(しつらい)が正面に。和の空間を歳時に沿って演出することで端々に日本の季節を感じさせる室礼は、日本旅館ならではのもの。館内はほぼ畳でつながり、客室では畳や和紙、栗や竹の素材を使った家具等、自然の素材が随所に用いられている
おもてなしの文化を世界へ発信する都心の塔の日本旅館
1904年の創業から105年の歴史を持ち、2019年6月30日現在、国内外38の施設を運営する星野リゾート。大手町にて2016年に開業した〈星のや東京〉が体現するのは、「塔の日本旅館」という進化した旅館文化だ。
地下2階、地上17階の建物を塔に見立て、日本旅館が得意とするおもてなしの心と技をベースに、機能性や快適性も担保。どこか懐かしい日本家屋の佇まいを宿す空間に、日頃の疲れもほどけてゆく。
極めて私的な空間としてお客様をもてなしてきた日本旅館。そのしきたりや作法を大切にし、館内では靴を脱ぐ。そこには靴を預け、まるで自宅で過ごすように心から安らぐという旅館本来の姿がある。いぐさの香りや畳の感触を感じられるように、スリッパといった履物はあえて用意がない。自然素材を用いた和の意匠、そして、江戸・東京の歴史や文化を心得たスタッフの所作や立ち居振る舞いの美しさも、まさに洗練の極みと言えるだろう。
お食事は、魚を中心とした日本の食材とフレンチの技法を組み合わせることで日本の風土の豊かさを感じられる「Nipponキュイジーヌ」。各階の宿泊者だけが利用できる居間感覚のお茶の間ラウンジをはじめ、地下1500mから湧き出る天然温泉の湯を引いた内風呂と露天風呂、さらには、江戸時代から続く剣術所作とストレッチを組み合わせた「めざめの朝稽古」や「茶の湯」、館外での舟あそび「水の都游覧」といった江戸情緒に満ちたアクティビティも充実している。
現代に合わせて進化した、伝統と革新の“RYOKAN”が、日本の文化を世界へと発信し、おもてなしの心を伝えてくれる。

各客室階には6室の客室とその階の宿泊者専用の「お茶の間ラウンジ」

室内は畳敷きにベッドをセットすることで、旅館の心地良さと西洋ホテルの機能性が両立されている

こんこんと湧き出る天然温泉は、地元東京・大手町の湯。露天風呂では、頭上に空が広がる贅沢な空間を用意。

各階をひとつの小さな旅館に見立て、その階層が重なることで塔の旅館を構成。日本の豊かな風土から生まれる食材と、世界で腕を磨いてきた料理長・浜田統之氏の確かな技法と繊細な感性によって供される日本ならではの新しいスタイルの料理「Nipponキュイジーヌ」


極めて洗練された空間で愉しめる「茶の湯」
店舗情報
星のや東京
住所 | 東京都千代田区大手町1-9-1 |
電話番号 | 0570-073-066(星のや総合予約) |
宿泊料金 | 2名様の場合 1名様41,500円~ (税・サ・食事別) |
定休日 | 年中無休 |
ホームページ | https://hoshinoya.com |