糸切餅本家 多賀や

筒状になった米粉100パーセントの薄い切餅の中に甘さ控えめのこし餡が入った白地に赤と青のラインが色鮮やかな「名物糸切餅」 江戸時代から続く多賀伝統の銘菓だ
江戸の時代から愛される日本一繊細な菓子
糸切餅をお多賀参りのお供に
古くからお多賀さんの名で親しまれる多賀大社鳥居の真正面、大きなしゃもじが目印の〈糸切餅本家 多賀や〉は、時代・歴史とともに息づいてきた「名物糸切餅」の一番店だ。江戸時代からの呉服屋の流れを汲み現在に至る老舗中の老舗である。
糸切餅の起源はなんと鎌倉時代まで遡る。北条時宗の時代、元冦の折に作られたのが始まりで平和を意味する菓子として古来から愛されてきた。
糸切餅の本家本元である同店では、古き良き伝統を継承しつつ、新しいものも取り入れていく「不易流行」の姿勢で、日々真心込めて平和を願い一途にこの菓子をつくり続けてきた。米粉100パーセントでできた生地にこし餡を包んだ細長い餅を三味線の糸で短く切り、蒙古の旗印である3本線を模した、赤と青の3本のラインを入れる。米粉を使ったふわっふわの餅に甘さ控えめのこし餡が、相性抜群で餅よりも柔らかく優しい食感。見目美しく飽きのこない上品な味わいで、いくらでも食べられると評判だ。
また、お取り寄せだけでなく、お多賀さんへ参拝の折には、ぜひ店舗にもお立ち寄りいただきたい。昔ながらの温かみのある空間の店内には、大型のテーブルを囲み10人ほどが座れるスペースがあり、出来たての糸切餅をその場で味わうこともできる。壁には多くの有名人や著名人の色紙が飾られ、伝統と人気のほどが伺える。また、土産物にもぴったりな同店限定の糸切餅キューピーストラップ等、ユニークなご当地グッズも扱っている。
お多賀参りには欠かすことのできない日本一繊細な菓子、糸切餅を時の武将に思いを馳せつつ味わってみてはいかがだろうか。

開運、幸運を「めしとる(飯とる)」とされ縁起物として重宝されるしゃもじが目印

繊細な手作業により三味線の糸を使い短く切ってゆく伝統の工程

店内中庭には美しい昔ながらの日本庭園が広がる

古くから「お多賀さん」の名で親しまれる滋賀県第一の大社
店舗情報
糸切餅本家 多賀や
住所 | 滋賀県犬上郡多賀町多賀601 |
電話番号 | 0749-48-1430 |
営業時間 | 8:00~17:00 |
定休日 | 年中無休 |
ホームページ | http://www.itokirimochi.co.jp |