鮨を食べるなら東京へ…という方も多い横浜で、逆に東京から横浜へ鮨を食べに足を運ぶという新しい流れを作っているのが、ご紹介する〈鮨処濱 はなれ〉である。
お客様をお迎えするのは、関内駅と馬車道駅の中間に位置する商業エリア。旧横浜正金銀行本店本館を利用した「神奈川県歴史博物館」からもほど近い瀟洒なビルの4階にあり、3階で暖簾を構える「鮨処濱」とは姉妹店。ご予約なしでも来店できる「鮨処濱」に対し、こちら〈鮨処濱 はなれ〉は完全予約制。お品書きはその日のおまかせコースのみ。板場をＬ字で囲むカウンターにはわずかに8席だけが配され、ワンランク上の空間で極上の鮨と逸品料理をゆっくりと味わえる、美食のための隠れ家だ。
仕入れは、最高の鮪を扱う豊洲の「やま幸」、その他にも国内屈指の仲卸から、その時期その日に最高の食材が板場に集められる。集まった食材には、それぞれに合わせた調理法や味付けが施され、うまみを最大に引き出す仕事が丁寧に施されてゆく。
鮨はもちろん本格的な江戸前握り。米はあえてもっちりとした食感を持つ無農薬栽培の長野県産コシヒカリを使い、一年寝かせて水分を飛ばす。一粒一粒傷つけることなく羽釜で炊き上げた美しいシャリは鮨酢を程良く吸い込み、素材の食感をより愉しめるように飾り包丁を入れたネタとの相性も抜群。口の中でほろりとほどけるシャリとネタが持つ豊かなうまみに「これぞ鮨！」と、思わず唸る。一緒に愉しむ酒類も、鮨や料理と相性の良い日本酒が揃えられているので、運転の心配なき方はぜひ一献を。
店内は、気品溢れる和のテイストでまとめられ、板場に立つ大将の腕と人柄に惚れ込んだファンが足繁く通う。お一人様はもちろん、大切な方との記念日や、ここ一番の大切な接待も安心してお任せいただける。〈鮨処濱 はなれ〉は、横浜屈指の鮨の名店である。
