アル・ケッチァーノ

アル・ケッチァーノ

食材の持つ生命力、美味しさを
最大限に引き出す至福の“素材”料理

　地元の顔の見える生産者たちが手塩にかけた食材を、最高に美味しく料理してお客様へ—今でこそ耳慣れた“地産地消”という考えを広く知らしめた草分け的存在が、今回ご紹介の〈オール・ケッチァーノグループ〉を統べる奥田政行シェフだ。

「アル・ケッチァーノ」

　数々の受賞歴を持ち世界各国で開催される晩餐会のディナーを手掛ける等、国際的にその名を知られ活躍する奥田シェフ。一方、故郷である庄内平野をこよなく愛し、「食の都庄内親善大使」を歴任している。見開きページでご紹介している鶴岡市のイタリアンレストラン「アル・ケッチァーノ本店」は原点となる店で、その日その時手に入る庄内の食材をありったけ集め、素材の持ち味を最大限に生かす料理は、奥田シェフの真骨頂。

　月山を望む本店の敷地は、6500平米超という広大で、同敷地内に併設の「アル・ケッチァーノ・アカデミー」では、シェフの育成をはじめ一般の方を対象に、地元の食材を美味しく食べるノウハウを学べる講座や料理教室が随時開催されている。さらに、奥田シェフ自らがわずか10席のみのお客様に対して腕をふるう「シェフズテーブル・オクダ」のご用意があり、とっておきの日のお食事のために遠方から訪れるファンが後を絶たない。

　そして、今、奥田シェフのメソッドを師事した弟子たちが全国へ。その土地の気候風土を紐解き食材の魅力を引き出す「素材料理」を軸に、地元に根差して展開する系列店が、東京銀座をはじめ日本各地で展開している。

「アル・ケッチァーノ コンチェルト」

　山形市内にオープンの「アル・ケッチァーノ コンチェルト」は、山形各地で受け継がれてきた山形の味を愛でながら、地元の方々と生産者、そしてレストランスタッフで、新しい味を奏でていくためのレストランだ。東京銀座の山形アンテナショップとも連携しながら山形県内35市町村の食材を駆使し、和食とイタリアンが融合する料理と、世界各地のオイルと塩で味わう世界初のオイル寿司をご提供。いずれの一皿も、地元の旬の素材との一期一会を大切にする奥田シェフの想いを受け継ぐものとなっている。

「アル・ケッチァーノ石巻」

　宮城県石巻市の「アル・ケッチァーノ石巻」は、奥田シェフ、そして料理長高橋博氏の震災復興への思いが詰まった店だ。高橋氏は本店の料理長を歴任した後同店へ。アル・ケッチァーノ×宮城県産の海の幸・山の幸によって産み出される料理には、本店で培った経験やアイデンティティーがしっかり踏襲されていて、地元石巻の生産者や漁師の想いをお客様へと繋ぐ存在でもある。

　店内は厨房と一体感のあるオープンキッチンとなっていて、スタッフのライブ感あふれる調理風景を愉しみながら、和食とイタリアンが融合する石巻の美味しい旬を存分に味わっていただきたい。

「ファリナモーレ／ファリナモーレ・ドルチェ」

　パスタ専門店「ファリナモーレ」、ドルチェ専門店「ファリナモーレ・ドルチェ」がお客様をお迎えするのは、本店と同じ鶴岡市。エリアのカルチャーシーンを牽引する複合ビル「マリカ」内のカジュアルな店舗だ。ファリナモーレはパスタとドルチェに必須の“粉”を意味するイタリア語ファリナと“愛する”を意味するアモーレを組み合わせたもので、その名の通り、パスタとドルチェを主役に、“庄内流の粉もの文化”を創造していくことをミッションに。

　奥田シェフ独自のパスタ理論に基づいた茹で方「ゆで論」で仕上げるパスタは、口の中ではじけるような弾力が魅力。そしてソースや具材に用いるのはもちろん山形産。ドルチェに用いる季節の食材やフルーツも、果樹王国でもある山形産・地元庄内産をメインに使い、契約農家が飼育した山羊の乳で造ったリコッタチーズ等も使用。ファリナモーレ・ドルチェで手掛ける「マカロン」と奥田シェフが企画した発酵茶「あるけっ茶」は、数々の賞を獲得し、地元の手土産品としてもすっかり定番となった昨今だ。

　〈オール・ケッチァーノ〉は、現在国内に直営店9店舗。その土地ならではの食の新しい魅力と可能性をご自身の舌で、是非ご体験いただきたい。

店舗情報