スーパースポーツとして一級品のマクラーレン「GT」の実力とは?【スーパーカーでお伊勢参り(後編)】

日本橋からお伊勢参りに向かう紀行文学といえば、十返舎一九の『東海道中膝栗毛』があるが、スーパーカーで日本橋からお伊勢参りをしたらどうなのか、マクラーレン「GT」で金子浩久氏がカメラマンと2人で現代の弥次喜多よろしく旅にでかけた。今回は、鞠子宿から伊勢までをお届けする。

往時の東海道を偲びながらスーパーカーで旅する

 (前編からの続き)江戸時代の旅人たちと同じように宿場町である鞠子宿に立ち寄った。ここは東海道五十三次で20番目の宿場町だ。実は、ぜひともここでランチをとりたかったのは、とろろ汁が名物なのである。子供の頃は大嫌いだったのに、25歳を過ぎてから大好きになったとろろ汁には眼がないのだ。

 歌川広重の「東海道五十三次・鞠子」で描かれている茶店「丁子屋」はあいにくと定休日だったが、他の店で美味なるとろろ汁ランチをいただくことができて満足した。

鞠子宿のとろろ汁を味わいたいために、ランチで立ち寄ることにした
鞠子宿のとろろ汁を味わいたいために、ランチで立ち寄ることにした

 この辺りには江戸時代の宿場町の景観が保存されていて、次の岡部宿やその手前の宇津ノ谷などでGTを停め、往時を偲んだ。道幅が狭く、段差などもあるのでマクラーレンGTの取り扱いには要注意だ。リフトアップシステムを活用して、ノーズを地面に擦らないようにした。

 前述のように、江戸時代のお伊勢参りは徒歩だったから江戸から2週間くらい歩いて向かった。でも、こちらはクルマだから夜までには伊勢に着きたい。何も考えなければ、ここから新東名に戻って名古屋経由で伊勢に向かうコースを取るところだが、それでは面白くない。

 GTの特徴的な縦長のカーナビ画面とスマートフォンの地図アプリを交互に確かめていたら、グランドツーリングにふさわしい良いアイデアが閃いた。伊良子岬からフェリーに乗って、対岸の鳥羽港に渡る「伊勢湾フェリー」に乗るのである。

 コロナ禍による自粛期間中にAmazonプライムビデオでハマって観ていた映画「次郎長三国志」の影響だ。三国というのは、駿河国、遠江国、三河国のことで、静岡県の中部、西部、愛知県東部を表しているから、まさにこの辺のことだ。森繁久弥演じる森の石松が船に乗る有名なシーンがあって、それと伊勢湾フェリーが重なった。

 サイトを見ると、今から向かえばコロナで減便中の最終便に間に合いそうだ。途中に渋滞があって、ドキドキさせられたけれども、伊勢湾フェリースタッフの適切な対応もあって、無事に乗船することができた。

 クルマの旅でフェリーに乗るのは楽しい。今までアスファルトの上を走ってきたのをちょっと休んで、クルマと一緒に海の上を行く。GTをフェリーの中央部分に停めて、階段でデッキに上がっていく。水平線の向こうに陽が傾き、ほどなくしてフェリーは伊良湖湾を離れた。幸にして天候に恵まれ、視界は開け、伊勢湾の潮風が心地良い。

【画像】グランドツアラーとして最高のパートナーとなるマクラーレン「GT」とは?(14枚)

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