世界旅行ツーリズム協議会、「ニューノーマル」の旅行様式を各国政府と共有へ、ホテル・空港・クルーズなどで要点まとめも

世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は、新型コロナウイルス(COVID-19)に世界的な感染拡大が終息に向かうなかで、今後旅行で求められる「New Normal (ニューノーマル)」について、その要点をまとめている。

WTTCでは、旅行者が安心して旅行できるためには、官民の協力で公衆衛生上の新しい慣習を築いていくことが重要としたうえで、ワクチンが開発され、大規模な接種が始まるまで「ニューノーマル」が一般的になり、それに合わせて徐々に旅行需要が回復してくると見ている。

ホテルでは、医療従事者に部屋を提供してきた経験から、宿泊者をウイルスから守る新しい衛生管理基準を策定している。たとえば、接触頻度高い場所には消毒液を常備し、チェックインでは接触を避けるためにデジタル技術を導入。また、宿泊者は現金の受け渡しの代わりにキャッシュレス支払いを活用し、2メートルのソーシャルディスタンスの確保が難しい場合には、エレベーターではなく階段を利用する。フィットネスセンターでは、器具の間隔を広げる。

クルーズでは、さらに徹底した衛生管理が求められる。たとえば、乗務員は常に手袋をしてサービスを行い、しかもそれを頻繁に取り替える。部屋の掃除の頻度もこれまで以上に増やす。

空港では、出発と到着の両方で健康チェックが行われ、チェックインや搭乗ではソーシャルディスタンスが求められ、機内ではマスクを着用を求める。モバイルアプリなどを活用して、濃厚接触者の発見なども行われ、COVID-19ウイルスが完全に除去された状態で離陸することが求められる。

WTTCは、WTTCメンバー、国際航空運送協会(IATA)、国際空港評議会(ACI)、クルーズライン・インターナショナル・アソシエーション(CLIA)、全米旅行業協会(USTA)、アジア太平洋旅行協会(PATA)、国際民間航空機関(ICAO)、経済協力開発機構 (OECD)、欧州旅行委員会(ETC)、国連世界観光機関(UNWTO)と協議したうえで、5月には公衆衛生に配慮した新しい旅行様式をまとめ、各国政府と共有していく考えだ。

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