
- 機内食がかなりひどいものだと思っている人は多い。だが、実は密かに大好きな人もいるのではないか。エアアジアはそう考えた。
- そこで同社は2019年12月、マレーシアのクアラルンプールに機内食を提供するレストラン「サンタン(Santan)」の1号店をオープンした。
- 現在マレーシアだけでも15店舗を展開しており、プレスリリースによると、新型コロナのパンデミック中もにぎわっていたという。
- 同社は2022年初頭までに、世界各地で100店舗以上の開設を目指している。
飛行機で移動することについては、法外な運賃、厳しい手荷物検査、搭乗手続きの長蛇の列など、文句をつけたくなることが多い。そして、誰もが間違いなく同意するのは、機内食がかなりひどいということだろう。
だが本当にそうだろうか? 実際には密かに機内食が大好きな人もいる。マレーシアを拠点とする格安航空会社のエアアジア(AirAsia)は、そのような人が存在すると考え、2019年12月にマレーシアのクアラルンプールにレストラン「サンタン(Santan)」と「T&COカフェ(T&CO Cafe)」をオープンした。
現在、マレーシアで15店舗のサンタンが展開しているとマレー・メールが報じている。新型コロナウイルスのパンデミックの最中でも、大変にぎわっていたといい、エアアジアは2022年初頭までに、世界各地で100店舗以上の開店を目指すと発表した。
地上で機内食を提供するサンタンの様子を見てみよう。
サンタンは、マレーシア料理でよく使われるココナッツミルクにちなんで名付けられた。サンタンとT&COカフェでは、エアアジアの機内食のメニューから、さまざまな料理が味わえる

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支配人のキャサリン・ゴー(Catherine Goh)は、開店当時のプレスリリースで「フライト以外でも我々の機内食を食べたいという要望が非常に多かったので、レストランを始めることになった」と述べた

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支配人は以前、Insiderに「エアアジアでは、2018年だけでも2400万食の温かな機内食を提供しており、ソーシャルメディアでも良い評価を得て、たびたび話題になった」と語っている

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サンタンは、2015年にグルメ機内食ブランドとして登場したが(すべてのメニューは別料金)、今では「単なるブランドではなく、ライフスタイルとなった」とゴーは述べた

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ロイター通信によると、地上の店舗で提供されるメニューの30%は機内食として提供されていたもので、それ以外はシェフのチームが9カ月かけて考え出した

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サンタンのメニューには、機内食として人気の高いタイ料理のバジルチキンや…

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インドネシア、パダン地方の料理で、スパイシーなビーフカレーのようなルンダン…

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…そしてアンクル・チンのチキンなどだ

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サンタンには、機内食にないメニューもある。カンボジア料理のパイナップルフィッシュヌードルや…

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…チキンサテのピーナツソース添え…

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…そしてタイで人気のナムプリックマヨネーズ(スパイシーチリソース)を添えた鳥の唐揚げ

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機内食を地上で提供する際に問題があった。それは我々が味を感じる器官である味蕾の働きが、高度によって変化することだ。高いところにいると、風邪を引いたときのように感覚が鈍り、食べ物の味が薄れてしまう

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ゴーによると、「地上でも機上でも、同じようにおいしい料理にする」ために、味付けを調整したという

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サンタンのメニューは機内食よりも量が多いが、同じ価格で提供されている。ドリンクとセットで3ドル(約320円)から4ドル(約420円)程度だ

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本稿執筆時点で、マレーシアでは15店のサンタンが展開しており、エアアジアのプレスリリースによると、新型コロナのパンデミック中もにぎわっていたという

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エアアジアは2022年初頭までに、世界各地でサンタンを100店舗以上開設することを目指すと9月に発表した。最初の展開先としては、中国とイギリスが検討されている

Source: Insider
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)