1泊54万6000円！ フォーシーズンズが作った、大人専用の高級グランピング・リゾートをのぞいてみた

• フォーシーズンズ・ホテルズ・アンド・リゾーツは、ホテルの客室の代わりにテントに泊まる初めての大人専用の高級リゾートをオープンした。
• 15のテントにはエアコン、専用プール、キングサイズのベッド、バスタブが付いている。
• 人気が高まっている｢グランピング｣市場は、2030年には59億4000万ドル（約8100億円）規模にまで成長すると見られている。

テントで一晩過ごすのに、あなたなら約4000ドル（約54万6000円）払うだろうか？ 専用プール、太平洋の眺め、フォーシーズンズの"お墨付き"があったらどうだろう？

フォーシーズンズ・ホテルズ・アンド・リゾーツはメキシコのプンタ・ミタにある、海に面した高級リゾートを拡張した｢ナビバ（Naviva）｣を正式に立ち上げた。

大人専用のナビバにはホテルの客室の代わりにオープンエアーな｢グランピング｣テントが15張りあって、1泊3950ドルから宿泊できる。｢グランピング｣は｢グラマラス｣と｢キャンピング｣をかけ合わせた言葉だ。

Source: Four Seasons

広さ48エーカー（約19万4000平方メートル）のこのリゾート施設は、フォーシーズンズ・ホテルズ・アンド・リゾーツの中では最も小さい部類に入る。

Source: Four Seasons

ただ、アメニティーやサービスは充実している。既存のグランピング施設に比べて、圧倒的に豪華だ。

そう、ポリエステル製の普通のテントとは全く違う。

Source: Four Seasons

フォーシーズンズの2人用テントは、広さ1260平方フィート（約117平方メートル）から1720平方フィート（約160平方メートル）を超えるものまである。

森に囲まれているので、キャンプのような自然への没入感がある。

グランピングらしく、テントにはエアコン、バスタブ、キングサイズのベッドが付いている他、電気も通っているので照明や充電器を使うこともできる。

そして、5つ星ホテルの客室のように、全てのテントに専用デッキがあり、プールやハンモック、屋外シャワーが付いている。普通の帆布のグランピングテントとは全く違う。

フォーシーズンズの客室としてはこうしたつくりは珍しいかもしれないが、フォーシーズンズらしいラグジュアリーなサービスが期待できる。

専属ガイドは、ゲストの休暇中のプラン作りを手伝ってくれる。スピアフィッシングや…

Source: Four Seasons

ハイキング、コーヒーのテイスティング…

ヨガスタジオやジムのトレーナーの確保まで、さまざまなアクティビティの手配もしてくれる。

とはいえ、予定を詰め込む必要はない。

敷地内には、レストランや｢テマスカル｣と呼ばれる蒸し風呂小屋…

各テントの専用プールよりも大きいプールやインスタ映えする竹の橋…

全長575フィート（約175メートル）のプライベートビーチやスパなど、宿泊客が利用できるさまざまな施設がある。

環境への配慮もされている。フォーシーズンズによると、ナビバでは太陽光発電、電気自動車、｢効率的な水道システムや自然排水｣を使用しているという。

Source: Four Seasons

ただ、こうした"贅沢"は安くはない。

1泊数万円の一般的な高級グランピング施設に比べて…

フォーシーズンズのナビバは圧倒的に宿泊料が高く…

1泊4000ドル近くする。

ただし、この金額には食事やドリンク、一部アクティビティ、1時間のスパトリートメントといったサービス代が含まれている。

また、フォーシーズンズのプンタ・ミタ・リゾート —— 10のレストラン、2つのゴルフコース、3つのプールなどがある —— も利用できる。

フォーシーズンズは、成長著しい高級キャンプ市場を狙うホスピタリティ企業の1つに過ぎない。

Grand Views Researchによると、グランピングの世界市場は2021年の時点で23億5000万ドル規模だった。

Source: Grand View Research

今後も成長が見込まれ、その市場規模は2030年には59億4000万ドルになると、同社は見ている。

Source: Grand View Research

市場の成長に伴い、AutocampやMolivingといったアメリカ各地に極小住宅やテント、RV車をベースにしたグランピング施設を開設するスタートアップや…

マリオットやフォーシーズンズといった歴史あるホテル会社がこのユニークな市場に参入している。

Source: Marriott

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