La Peinture

本場仕込みのフランス菓子の製法に
地元素材を組み合わせた新感覚の金沢スイーツ
御存知だろうか。日本では定番の生デコレーションケーキは、実は本来のフランス菓子には存在しない。「カスタードクリームをベースとして、素材の味を活かす製法が主流だということに衝撃を受けたことを、今も鮮明に覚えています」と語るのは、ご紹介する〈La Peinture(ラ・パンテュール)〉のオーナーパティシエ・進地美穂氏。大学では美術を専攻。金沢・神戸でパティシエとしての技術を学んだ後、本場フランス菓子を学ぶために渡仏し滞在したパリでのことだ。その体験を土台に創り上げるスイーツは、素材本来の持ち味が生きる製法を心がけ、フランス菓子の基礎ともいえるカスタードクリームの味を大切にしながら、そこに地元石川の食材を取り入れていることが特徴的。
北陸新幹線開業に向けて開発し、金沢市認定の手みやげ品としてすっかり根付いた「パリ・エ・金澤タルト」には、パリをイメージするルバーブと金沢をイメージする五郎島金時芋を使用。素材を生かすため、特別な加工はせず、食物繊維が豊富で、健康にも配慮されたタルトだ。もう一つの定番人気のマカロンは、加賀名産の棒茶をマカロンの生地とクリームに使用した、「マカロンde番茶」を皮切りに次々と種類を増やし、今では加賀紅茶、加賀味噌、加賀蓮根、五郎島金時芋や打木赤皮甘栗南瓜、中島菜、金沢大根、さらには能登ワインといった全9種類のご当地素材をラインナップ。どのマカロンも素材を生地に混ぜ込んで焼き上げているが、この製法は同店のオリジナル。着色料は一切不使用で、一つひとつに作り手の愛情を感じるまさに珠玉のスイーツだ。
「パリ・エ・金澤タルト」「トゥール・ドゥ・金澤」をはじめ、加賀蓮根を使用したフィナンシェ「金沢蓮の花」等、地元石川の食材を使用した焼菓子の詰め合わせ「アンサンブル・ドゥ・金澤」は、遠方の方への贈りものにもおすすめだ。また、直接ご来店が可能な方であれば、フランス本国で学んだレシピで製造する生ケーキもぜひともご賞味あれ。
大学で美術を学んだ経験から、店内空間もパッケージもとても洗練されていて、フランスの菓子店を思わせる店内にはオーナー自筆の絵画もディスプレイされている。身体にやさしいスイーツの甘い香りが満ちる空間で、アートを愉しみながら、金沢ならではのフランス菓子との出会いのひと時をどうぞお愉しみいただきたい。





店舗情報
La Peinture
住所 | 石川県金沢市四十万町リ356 |
電話番号 | 076-207-9003 |
営業時間 | 10:30〜18:30 |
定休日 | 火曜日・水曜日 |
ホームページ | https://lapeinturegaleriecafe.com/ |