先代が設計した学校の建替を手掛けた「古河第一小学校」。1904（明治37）年創立当初のままのレンガ造りの「赤門」を中心に、中庭・昇降口を配し、高台に校舎棟を整備。旧木造校舎の妻入玄関や日本瓦切妻屋根、レンガタイル、石積みが周囲の歴史的景観と調和し、良好な景観とうるおいのある空間を形成している
市民の憩いの場・ネーブルパークの「森のパン屋」。建物は軒高を抑えた切妻屋根を持つ休憩所部分と、特徴的な開口を持ちアイコニックなデザインとした店舗部分で構成されている。気持ちの良い軒下空間は来園者の絶好の休憩場所に
古河の特産品・鮒の甘露煮の老舗販売店「野村甘露煮店」の店舗併設住宅をリノベーション。店舗として通りからのファサードを成立させながら、2・3階の生活空間では、外部の視線を気にせず快適に生活できるように配慮されている
株式会社ダイゾー・ニチモリ事業部の東京工場拡張工事。研究事務棟、一般倉庫棟、危険物倉庫棟はそれぞれ白を基調とし、コーポレーションカラーをアクセントに空に映える美しい建築となっている。素材の変化や面の構成により水平・垂直を強調させ安定した形態を作り出し、洗礼された美しさを演出
「自然を通したさまざまな交流や体験がこどもたちの豊かな感情を育む施設」をコンセプトに幼稚園・保育園・妊娠中のお母さんも対象とした複合的な子育て支援施設。中庭を中心としたゾーニングは四季の変化を感じさせるとともに全体の視覚的なつながりにより建物に一体感を持たせている。 建物中心にある中庭
木でつくる子どもたちの空間（大規模木造建築） 山々を望む小高い丘の上にある幼保連携型こども園。周囲を緑に囲まれた環境と美しい眺望を生かした自然を感じられる空間だ。平面計画は子どもたちが生活する保育室を南側、山々が見え四季を感じられる遊戯室や見学ができる調理室などの部屋を北側に計画し、その間を「ストリート」と名付けた広めの廊下が東西に伸びている。 ストリートは異なる年代の出会いの場となる
築46年の鉄骨2階建て住宅の１階部分を、家族構成や生活スタイルの変化に伴いリノベーション。既存の軒の深さを生かし全開口となる木製サッシを開け放つと、庭・デッキテラス・室内が一体的な半屋内空間として四季折々の機微を感じる多目的な空間に。個室群を無くし有機的に結合する仕切りのない家をコンセプトに部屋はすべて引戸とし、視線のコントロールによりゾーニング。家族の気配を感じつつも各々が居場所を持てる間取りである
渡良瀬川の緑豊かな土手の水平線が前方に広がる、夫婦2人の平屋の住まい。南面には深い軒を設け、リビングとフラットなデッキテラスを配し、ほぼ全面を大開口の造作木製サッシの採用で、屋内外の境界線をあいまいに。深い軒は季節により光をコントロールし、雨天でも開放可能。四季や気候の変化を身近に感じさせてくれる