江戸時代に日本に伝来した「カステラ」は、大変貴重な砂糖をふんだんに使った高級品として、将軍家に献上されていたほどだ。また、シンプルに見えるカステラは、実は製造の難易度が非常に高く、一人前の職人になるにはかなりの年数と経験が必要だ。さらにシンプルが故に奥が深く、原材料の良し悪しが、その味わいを大きく左右することは言うまでもない。
ご紹介する〈かすてら徳川本店〉のカステラは、全ての原材料を国産の特級品を使用し、原材料や製造方法など一切の妥協無く製造するまさに極上品。カステラの最も重要な要素である卵は、全て純鶏名古屋コーチンを使用。しっとり、もっちりとした食感を生む小麦粉は、愛知県産ブランド小麦である「きぬあかり」を。上品な甘み、くちどけと香りの余韻を残す砂糖は、香川県産の「和三盆」。コクを出す蜂蜜は、最高級群馬県産アカシア蜂蜜の中でも花の最盛期に採取されたものを使用するなど、全てにおいて一切の妥協がない。
また、一口にカステラと言っても原材料の配合によって味わいは大きく変わってくるが、同店では、卵黄5に対して卵白3という「五三焼き」と呼ばれる配合で調製している。一般の配合より卵黄を贅沢に用いる「五三焼き」は、カステラにおける最高峰の製造法で、同店のしっかりとした深みのある味と色あいを作る上で必要不可欠だ。
また、独自ブレンドで調製された生地は、専用のオーブン窯にて焼き上げていくが、微妙な温度調整や焼き時間の調整はもちろん、オーブンに入れてから焼きあがるまでに、10をも超える特殊な過程が必要だ。職人が、一時も目を離すことなく常にオーブンの前に張り付き、一つひとつ丹精込めて仕上るカステラには、様々な工夫と技術、そして情熱が込められている。
2022年11月からオンラインショップでの販売が開始。家康公とその始祖、松平親氏公を祀る「松平東照宮」にも奉納されている極上カステラを是非味わっていただきたい。
