かぼすブリ

“かぼすの果皮粉末”を添加したエサを出荷前に25回以上与え、じっくりと〈かぼすブリ〉へと成長させていく。また、出荷の際にはかぼすの添加効果を必ず確認している
美味しさと安全を追求し
大分が生んだ冬限定の人気ブランド魚
大分県ではブリの養殖が盛んで、全国2位の生産量を誇っている。特に臼杵市や津久見市、佐伯市で生産されるブリは、豊後水道の恵まれた環境で育てられることで身が引き締まり、脂ののりも良く、すでに「豊の活ぶり」として全国で売り出されている。
2010年から大分県内の養殖場で生産を始めた〈かぼすブリ〉は、大分県特産のカボスを餌に混ぜて育てることで「味良し、香り良し、見た目良し」と、三拍子揃った美味しさが特徴。特に血合いの部分は、通常の餌を与えた養殖ブリより最大で40時間も長く鮮やかな状態が継続し、気品のあるさっぱりとした脂はいくらでも食べられると好評だ。
もともとブリは、切り身にした瞬間から血合い部分が徐々に変色し始めることから、その見た目の悪さが影響して、まだ美味しく食べられるうちに商品価値が落ちてしまうという問題を抱えていた。それを解決するため、大分県の農林水産研究指導センターが研究を進めたところ、抗酸化作用を持つポリフェノールやビタミンC等が豊富に含まれるカボスを餌に添加して与えることで、血合い部分の変色を抑え、さらにはさっぱりと臭みの少ない肉質になることが分かったのだ。
こうして〈かぼすブリ〉は、臼杵市や津久見市、佐伯市で養殖され始め、今では大分県産の人気のブランド魚として、全国のスーパー等でも気軽に買えるように。
10月末から翌年3月末の出荷時には、魚体を締めたあと直ちに海水氷で60分間冷却して鮮度を保持し、トレーサビリティー体制を整え、いつでも生産履歴をたどることができるため安心だ。
「養殖ブリ」と「カボス」という、大分県を代表する2つの特産品のハイブリットともいえる〈かぼすブリ〉。大分はもちろん、全国の消費者へ向けて、生産者の挑戦は続く。

刺身や寿司、照り焼き、煮物等、幅広い料理でいただける。体を温めて食欲増進する“ブリしゃぶ”もおすすめ

大分県産のカボスの皮の粉末を餌に混ぜて与えることで、〈かぼすブリ〉の身からもほのかにカボスの香りが漂う。

2010年から冬限定で全国で販売。今では大分の冬の味覚として、人気寿司店やデパート等でも見かけるように

店舗情報
大分県漁業協同組合
住所 | 大分県大分市府内町3-5-7 |
電話番号 | 097-534-1522 |
営業時間 | 8:30〜17:00 |
定休日 | 土曜日、日曜日 |
ホームページ | http://www.pride-fish.jp/JPF/pref/detail.php?pk=1400746031 |