とらや

砂糖、小豆、寒天。この3つのみで煉り上げる「夜の梅」(価格 3,024円)。羊羹として文書に最初に記録されたのが1819年(文政2年)。永きにわたり作り続けられている代表銘菓である。和菓子の命でもある餡の質を左右する小豆には、北海道十勝産の「エリモショウズ」を使い、熟練の職人の手により製造される
ご進物の代名詞
創業約五百年の老舗の羊羹
掌にずっしりと重く、その切り口の美しさにしばし魅入る。日本が世界に誇る羊羹の老舗といえば〈とらや〉。選りすぐられた国産の小豆、砂糖、岐阜・長野の天然の糸寒天のみで作られる珠玉の小倉羊羹「夜の梅」は、切り口の小豆を夜の闇に咲く梅に見立てたもの。そして、沖縄・西表島産黒砂糖を使い、コクのあるまろやかな味わいに仕上げた「おもかげ」。この2本は、まさに〈とらや〉の代名詞といえる銘品である。小豆を煮る作業から完成までに、丸3日。炊き上がりの羊羹の煉り具合の見極めなど、熟練した職人の目で一つひとつ確かめながら丁寧に作る。その根底には、「おいしい和菓子を喜んで召し上がって頂く」という職人たちの想いがある。
〈とらや〉は室町時代の後期に京都で創業。約500年もの長い歳月、和菓子づくりに取り組んできた。後陽成天皇の御在位中(1586〜1611)より御所の御用を勤め、明治2年(1869)の東京遷都の際に、京都の店はそのままに東京へ進出。数ヶ所の移転を経て、明治12年(1879)に赤坂の地に店を構えた。現在では主要商品や生菓子を購入できる直営店、主要商品等を扱う百貨店や空港内の販売店、さらに菓子や甘味を愉しめる喫茶『虎屋菓寮』が展開され、国内外の約80店でお客様をお迎えしている。
2018年10月にリニューアルした赤坂店は、低層の扇型をした外観に、“とらや”の白い暖簾が清々しい。菓寮が併設された店内は天然の檜がふんだんに使われて、窓の外に広がる御所の緑に心が和む。
心を潤すお茶の時間に。そして、大切な方へ想いをこめて。時代を超えて変わらぬやさしい甘さが、幸せなひと時を約束してくれる。

記憶に残る人や事物を想い起こさせる奥ゆかしい“おもかげ”という言葉を、黒砂糖をつかったやさしい味わいに重ねた銘品。味の特長でもある黒砂糖は、沖縄県西表島のサトウキビから作られる。どこか郷愁を感じさせる味わいが、「夜の梅」と並んで大変人気を集めている。「おもかげ」(価格 3,024円)

赤坂店は「これからの時代に、お客様にとって居心地の良い店でありたい」という想いの象徴でもある。高層ビル群の只中で、低層の建物が存在感を放っている

吉野の檜をふんだんに使用。一部の壁には黒漆喰を配し、買い物やお茶の時間をゆっくりと愉しめる赤坂店の内観。地下にはギャラリーも備えている
店舗情報
とらや 赤坂店
住所 | 東京都港区赤坂4-9-22 |
電話番号 | 03-3408-2331 |
営業時間 | 売場 平日 9:00~18:00 土日祝 9:30~18:00 菓寮 11:00〜17:30(L.O.17:00) ギャラリー 売場に準じる(イベントによって変更あり) |
定休日 | 毎月6日(12月を除く) |
ホームページ | https://www.toraya-group.co.jp/ |
※商品価格は全て税込み価格になります