人形の石川

人形の石川

本物にこだわり、最高級の京雛、京甲冑を揃える
大正3年創業の老舗の節句人形専門店

　大垣駅の南、ブラツキ通り沿いに店を構える〈人形の石川〉は、大正3年（1914年）に勧工場（かんこうば）として創業し、以来111年の長きにわたり節句人形を扱ってきた老舗の人形専門店。

　広い店内には京人形司の手掛ける京雛、そして京甲冑師が伝統の技で手づくりする京甲冑を中心に、つるし飾りや市松人形、五月人形や鯉のぼり、羽子板や破魔弓といった正月飾りなども並ぶ。

　現在職人が十数人しかいない京雛は、重鎮と言われる平安寿峰作と安藤桂甫作の人形に力を入れて取り揃え、平安寿峰作の京雛は平安貴族の十二単を現代に蘇らせた最高級品。その品揃えは全国屈指を誇り、安藤桂甫作の京雛は本金別織帯地、美術織物で知られる龍村織物、佐賀錦などをふんだんに使った最高峰の逸品である。

　京甲冑は、稀有の作家・粟田口清信作を中心に、平安武久作などを取り揃え、粟田口清信作の京甲冑は全国屈指の品揃え。平安武久作の大鎧も1店舗としてはトップレベルの品揃え。とりわけ粟田口清信は細部まで手づくりにこだわり、本金箔の輝きは他の五月人形を圧倒する仕上がり。

　また、どこにもない人形を求め、厳選した素材で京都の人形司や甲冑師とコラボレーションした限定品の京雛や京甲冑も多数あり、並んだ節句人形の多さに圧倒される。雛人形は、お人形、屏風、雪洞（ぼんぼり）、お道具、お花など好きなものを選べるのも同店の大きな特徴で、どれを選んだらいいか分からないときは、どうぞ四代目店主の鈴木氏に気軽にお尋ねを。鈴木氏は専門知識が豊富なことから大学で節句文化の講義をしたり、地域貢献と伝統文化継承のため雛人形や五月人形の制作実演会やイベントを行っているほかに、新聞やテレビ・ラジオなどにも多数出演しているので、どんなことでも丁寧に答えてくれる。

　子供の健やかな成長を願う節句人形は最高級の本物にこだわりたいもの。伝統ある京雛と京甲冑を取り揃える〈人形の石川〉でお選びを。さらに近年は、雛人形や五月人形を「大人のお祝い」で購入されたり、結婚記念日や還暦祝い、古希祝いのプレゼントとしてお求めになる方もいらっしゃる。

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