音信と書いて、おとずれ。この趣のある屋号は、目の前を流れる音信川から。明治14年創業の老舗旅館「大谷山荘」の別館として、2006年12月にオープンの〈別邸音信〉をご紹介しよう。同館のコンセプトは、「湯治モダン」。開湯600年を誇る長門湯本温泉の原点「湯治宿」を礎に、モダニズムが融和した日本ならではの温泉リゾートの美しき姿がここにある。
客室は、広々とした館内にわずか18室のみという贅沢なもので、大人のためのくつろぎの空間。静かにお過ごしになりたい大人世代にはうれしいかぎり。
履物を脱ぐ・座る・湯につかる、素足で歩くといった所作、そして風通しの良さや自然と共生するような空間を造り出す建築様式等、日本人が古来より親しんできた暮らしのスタイルを大切に。居心地が良く開放感あふれる館内は、琉球畳を敷いた和の設えとホテルの機能性を融合したモダンインテリアでまとめられている。
「日本料理 雲遊」では、その土地で採れたものを、その土地の料理法で、その土地で食す “三土料理の哲学”を基本に、長門の旬の滋味に富んだ月替わりの会席料理は、移ろいゆく季節を宿し、目と舌を大いに喜ばせてくれる。魚介類や野菜は、漁港や卸売市場から担当者が直接買いつけることで食材は常に鮮度抜群。山口県自慢の新鮮な幸を堪能することができる。
館内には、風雅な茶室や静謐なライブラリー、大人の時間を愉しむためのバーをはじめ、スパやフィットネスジムのご用意も。客室露天風呂はもちろん長門湯本の名湯にゆっくりと浸かる大浴場も趣がある。別邸にご宿泊のお客様のみ、隣接する「大谷山荘」を自由に行き来できるので、売店・ロビーラウンジ・大浴場・天体ドーム・テラス星遊といった本館施設がご利用可能というのも粋な計らいだ。
名湯と滋味あふれるお食事でおもてなし。また訪れたくなる心のよりどころとなるような…。そんな心安らぐ現代の湯治場へ、大切な方と是非どうぞ。
