吉乃友酒造有限会社
稲作農家と酒蔵、米酒マイスターが一つとなり
極上の酒を造る富山のドメーヌ
かの西郷隆盛が戦った西南戦争の年、1877年に創業の〈吉乃友酒造有限会社〉。戦後は他の蔵に先駆けて純米酒しか造らない純米蔵としての地位へのこだわりを持ち続け、現在では酒米生産、精米、酒造の全てを自社で行う一貫造りによって、ワイナリーと同様の日本酒のドメーヌ化に取り組む老舗酒造だ。
仕込み水は、3千メートル級の山々が連なる立山連峰を水源とする、常願寺川水系の伏流水を地下50メートルから汲みあげ使用している。県内10蔵以上からの精米委託を請けるなど、精度の高い精米設備を活用し県内産酒米を出来る限り県内で精米することを実践している。
5年前に誕生した「后」は、神紋に稲穂が描かれた由緒ある「射水神社」に奉納したお酒。日本神話で高天原の稲穂を授かったとされる同神社の神殿にて清められたお酒が「后」である。
〈吉乃友酒造〉では最新鋭のダイヤモンドロール精米機で、低温で米に傷が付かないようにゆっくりと優しく時間をかけて酒米を磨き上げる。米作り、精米、酒造りに関わったすべての人によって造り上げられている。酸味の強いもの、フルーティーなもの、米の味が引き立つもの等、精米歩合が変わってもそれぞれに個性・特徴がありどれも主役と成り得るところが「后」の魅力でもある。そして、この「后」シリーズが眠るのは、ニュートリノの観測を通して素粒子・宇宙の謎の解明を目指す実験装置「スーパーカミオカンデ」が設置される飛騨市神岡鉱山内の1千メートルの地底。宇宙を相手とする研究と、昔から日本人と共にある米。その米で醸され神に奉られた稀有な日本酒「后」が、今も地の底で同居し、ひと時の眠りについている。熟成されている后は、オーナー制度を取り入れているので、基本1年に1度オーナーの元に届けられる。眠りから覚めた神の酒の味は大切な方と分かち合うに相応しい味に違いない。
〈吉乃友酒造〉はロンドンで行われた「生酒アワード」での優勝をはじめ、アジア・欧米諸国への輸出実績を地道に積み上げ、日本の酒の魅力を世界へと発信する存在でもある。「后」はもちろん、純米酒ならではのシッカリとした風味を守り続けてきた代表銘柄「よしのとも」も是非味わっていただきたい。
店舗情報
吉乃友酒造有限会社
住所 | 富山県富山市婦中町下井沢3285-1 |
電話番号 | 076-466-2308 |
営業時間 | 8:00~17:00 |
定休日 | 4月〜10月 土曜・日曜・祝日 11月〜3月 日曜・祝日 |
ホームページ | https://yoshinotomo.com |