奧

最高級の鮪と、素材の持つ旨みを丁寧に引き出したネタで
一貫の完成度を極めた握りが堪能できる寿司店
名古屋市中心部を東西に貫く錦通りの北、袋町通りと本町通りの交差点角にあるビルの地下1階に暖簾を掲げる〈奧〉は、2023年3月の開業時から旨い寿司が食べられると評判の店。
店主の奥山晃堂氏は、中学卒業後に父親が経営する海外の鮪卸会社に勤め、その後鮪をメインとした飲食店を2010年に20歳という若さで開業した。寿司は当時の取引先だった複数の寿司店で学び提供してきた。ここ〈奧〉は、これまで営んでいた店の常連さんや、噂を聞いた食通が数多く通う店である。
店内はカウンターに7席とテーブル2卓を用意する小さな店だが、鮪船38隻を保有する父親の会社から最高級の本鮪を低コストで仕入れられるため、その分を他の食材にあて、懇意にしている仲買人からその日最も良い品物を仕入れる。これは長く飲食店を経営してきた奥山氏のこだわりであり心意気。店に集まった食材には丁寧な仕込みを施し、旨みを最大限に引き出したネタにする。
シャリには岐阜県産のブランド米「ハッシモ」を使い、すし酢は新規取引はしないというこだわりの赤酢に、芳醇な酸味とコクを持つ純米酢を合わせ、能登産の天然塩と、ほのかな甘みを添えるための和三盆を少量加え、鮨を提供する20〜30分前に羽釜で米を炊き上げシャリ切りする。出来たシャリは程よい硬さに酸味と塩味、ほんのり残る温かさがネタの美味しさを引き立てる。
寿司を握るのは、奥山氏と弟さん、そして一番弟子の女性寿司職人の3人。メニューは握りを中心に、つまみや一品料理を含む複数のおまかせコースを用意している。特に本鮪のカツサンドは鮪の霜降り部分を惜しみなく使ったスペシャリテで、揚げ立てカツのサクッとした食感に、レア状に火が通った鮪が調和する至極の逸品。愛知県の地酒や選りすぐりのワインと一緒に美食のひと時をどうぞごゆっくり。
〈奧〉は、素材が持つそれぞれの旨みを最大限に引き出し、一貫の完成度を職人技で極めた握りを堪能できる、寿司の名店である。








店舗情報
奧
住所 | 愛知県名古屋市中区錦3-10-28 第一錦エステードビルB1 |
電話番号 | 052-228-2677 (直通) 050-1809-3230(混雑時予約専用ガイダンス) |
営業時間 | 昼(月・火・木・金・土)12:00〜15:00(L.O.14:30) 夜(月・火・木・金・土)18:00〜3:00(L.O. 2:30) 夜(水・日)18:00〜24:00(L.O.23:30) |
平均予算 | 昼 8,000円〜10,000円 夜 15,000円〜 ※平均予算は税込み金額の目安です |
定休日 | 無し |