岩村もみじ屋

〈岩村もみじ屋〉の店舗建物は、世界遺産・宮島の伝統建築群にも指定されている。店頭で焼き立てをお茶と共にいただけるサービスも嬉しい限り。明治後期創業の老舗で、地元広島のお客様も多く、売り切れることもしばしば
宮島で最古、創業100年以上の老舗
厳選素材で焼き上げる極上のもみじ饅頭
「もみじ饅頭」といえば安芸の宮島生まれの銘菓であるが、今や広島県を代表する土産物と言っても過言ではない。その歴史は明治後期に宮島の老舗旅館「岩惣」の女将によってお茶菓子として考案されたのち、製菓部の初代・岩村栄吉氏に引き継がれ、明治末期に〈岩村もみじ屋〉として創業したのが始まりだ。1970年代のもみじ饅頭ブーム以降は洋風の餡を入れたもの等、種類が増え続けているが、そんな中でも素材選びから餡づくりにこだわって、こしあんとつぶあんの2種類のもみじ饅頭のみを提供し続けている専門店が同店だ。
〈岩村もみじ屋〉は嚴島神社出口から徒歩2分、世界遺産宮島の伝統建築群にも指定される趣のある建物に店舗を構え、宮島に現存するもみじ饅頭屋の中で一番の老舗。100年以上の歴史を持ち、昭和初期には皇室からの通達書も拝領する等、その美味しさは折り紙付きだ。
厳選された北海道産の小豆と白双糖(ザラメ)を使用し、手間暇かけて丁寧にアクを取り除きながら煮詰めた自家製餡は、えぐみの無い小豆の風味と上品な甘さがくせになる味わい。もちろん餡を包むカステラ生地も全て店内で手づくりしており、お客様から「あんこ抜きのカステラだけは売ってないの」とお問い合わせをいただくほど、好評を博している。
店舗では営業日には毎日もみじ饅頭を焼いているので、ぜひご来店して焼き立てを味わっていただきたい。また同店の伝統の製法を守るもみじ饅頭は、自宅に持ち帰ってカステラ生地と餡がしっとりと馴染んだ頃にいただくと、焼き立てとはまた違った味わいが愉しめるので、ぜひ食べ比べてみてほしい。店舗に足を運べない時にはオンラインショップからのご購入も便利でおすすめだ。

店舗での製造風景。カステラ生地には国産の小麦粉と新鮮な卵をたっぷりと使用し、ふっくらと口当たり良く仕上げている。

自家製あんこ。丁寧にアクを取り除きながら煮詰めていくので、えぐみが無くいくつでも食べたくなるほどスッキリとした味わいに。

:製造機械で焼き上げる「もみじ饅頭」は、カステラ生地を焼き上げる際の甘い香りもたまらない

「もみじ饅頭 つぶあん」(他にこしあんもあり)。

自慢の自家製あんを使い、和の素材にこだわって考案した、新商品の和風フラッペ「わふらっぺ」。あんこと豆乳と氷をミキサーでふわふわシェイクにし、カップの底には食感とアクセントを加える小豆のコンポート。プレーン、抹茶、ほうじ茶、黒ゴマから選べるエスプーマを乗せれば出来上がり。あんこ一筋で100年以上の歴史が生んだ一品である
店舗情報
岩村もみじ屋
住所 | 広島県廿日市市宮島町中江町304-1 |
電話番号 | 0829-44-0207 |
営業時間 | 9:00〜17:00 |
定休日 | 不定休(詳細は公式HP参照) |
ホームページ | http://www.iwamuramomij.base.ec/ |