染と呉服 はっとり

染と呉服 はっとり

着物を装う、誂える愉しみを存分に
誰からも一目置かれる「褒められ着物」をご提案

　奈良学園前の閑静なお屋敷街にお客様を迎える〈染と呉服 はっとり〉は、和装の愉しさを満喫できる老舗であり、地元の名士や各界の著名人がお忍びで訪れる隠れ家的な呉服店。女将の母方の里は京友禅染匠で、祖母は京友禅を作る祖父と共に歩み天才的な色出しをした色の魔術師でもあった。また、妹の里は元帯織屋。叔父は京都伝統産業会館元理事で、着物文化の発展への長年の貢献から黄綬褒章を受賞した吉田隆男氏その人である。こういった環境の中、幼少期から反物を転がして育った女将の帯と着物の合わせ方は評判を呼び、女将との着物談義を愉しみに足を運ぶ長年の顧客も数多い。お客様の手持ちの着物を把握して、それを中心に扇子を広げたようなトータルコーディネートに導く女将の力量で、着物と帯が合わせやすい、着物を着たくなる呉服を提案してくれる店としても定評がある。

　また、明治後期の創業から戦前・戦後から昭和を駆け抜け、令和の今まで呉服と和装小物以外は取り扱わない純粋な呉服専門店として、呉服一本で勝負してきただけに、扱う品は名品揃い。京友禅はもとより辻が花染めや一珍染め、ろうけつ染め、本疋田絞り等の「染め」の逸品を専門に取り扱い、爪掻き本綴れ帯といった希少性の高い帯地のご用意があるが、“自身の目で選び、確かめ、心を揺さぶられるような作品をお客様にも提供したい”というのが女将のぶれない想いにある。3代目までは戦後の物の無い時代を経験してきたことから、質素倹約や質実剛健の考えもその土台にあり、一本筋の通った着物選びの姿勢が“はっとり好み”と称される同店の品揃えにも表れている。お誂えの醍醐味を味わえる足し刺繡や金彩加工をはじめ、お着物のみの持ち込みで、ぴったりと合った帯や小物を提案するサービスも大変好評だ。着物全般のお手入れや寸法直しや呉服全般のお困り事にも丁寧に対応してくれる。

　古都・奈良の地に、お客様の笑顔という大輪の花を咲かせたい。先代からの想いを受け継ぎ、次世代に受け継いでもらえる百年先まで残せる確かな品を選び販売する同店で、最高の“褒められ着物”を是非。本当は誰にも教えたくないのだけれど、ついつい自慢したくなること請け合いである。

店舗情報

染と呉服 はっとり