緻密で繊細な木工加工で、日本伝統の吉祥をデザインしたアートフレーム。空間にさり気なく存在しながら、その美しさはひと際目を引く逸品の数々は、日本有数の家具産地・大川市の家具部材メーカー、〈株式会社野田工業〉のオリジナル商品。同社は、1985（昭和60）年に前代表が創業した家具の部材製造業者「野田商会」としてスタート。その後、新築マンション用資材にも対応するなど、加工技術の幅を広げてきた。現在は、2代目の現代表のもと「真空貼り加工」を専門とし、家具の前板・天板、住宅の室内扉・玄関収納扉など、幅広く展開している。
ご紹介するアートフレーム「happiness」は鯉や富士山など、日本伝統のモチーフや模様には、それぞれに魔除けや幸福、家族の末永い繁栄の願いなど深い意味があり、その名の通り、幸せをもたらしてくれるお守りでもある。水の雫などをかたどった洋柄の商品もあり、空間に合わせて豊富なデザインをラインアップし、完全受注制作で承っている。
木材が感じさせる温もりとモダンでスタイリッシュなデザインは、空間に華やかさと個性をプラスするインテリアとしても秀逸。本体を押さえる背板は、片面が黒・もう片面が白となっており、空間や好みに合わせて入れ替えることができるのも嬉しい。
〈野田工業〉のシート貼り加工技術とレーザー加工技術を応用したこのアートフレームは、機械だけは仕上げられない、人の手作業が重要なポイント。端材や廃材を再利用した環境にやさしい木質ボード「MDF」を使用し、複数枚の家具建具用木目調オレフィンシートを、重ね貼りではなく、手作業で貼り分けることで、絵画とは違った多様な表現を可能としている。この貼り分けの技術は同社独自の製法で、長きに渡り手作業にこだわってきた工場だからこそ実現できるものだ。
思いをのせて、一つ一つ丁寧に仕上げている、ほかでは手に入らない価値ある逸品を、ぜひ手に取ってみてほしい。
