欧風食堂 サラマンジェF

欧風食堂 サラマンジェF

大切な人と分かち合いたくなる
かけがえのない味わいと空間

　自宅から店へと向かう道すがら、いつも立ち寄るのは朝どれ野菜の販売所。瑞々しい野菜の早生、旬、名残を感じながら仕事に向かう。それがご紹介する〈欧風食堂サラマンジェF〉の創業者・藤井正和シェフの習慣だ。市場へと足を運び、自分の目で吟味した魚介、ブランドにとらわれることなく、まず食べてみて選んだ肉。こんな風に丁寧に揃えた食材を基にメニューを組み立てていく—。派手さより、深みのある美味しさを追求することが藤井シェフの信条だ。

　同店は、ゴエミヨ、ミシュランガイドにも掲載されている。地元で修行をし、料理を学び、追求してきた藤井シェフは、現天皇陛下御行啓食事会の料理をはじめ、全国植樹祭にて現上皇上皇后両陛下の食事を担当した経歴の持ち主だ。しかしながら、決して堅苦しいスタイルは好まず、しみじみと美味しい料理に邁進。食の情報があふれかえる中、大切な方に食べてもらいたいと感じてもらえる料理を提供することに心を砕く。

　白を基調にした店内は、昼間は自然光が心地良く降り注ぎ、夜はドラマチックな明りが灯る。無垢材を使ったテーブルが板場を囲むカウンター席は、オープンキッチンを望む極上のシェフテーブルだ。今まさに、自分のための一皿が目の前で仕上がる醍醐味を味わいたいと、この席を指名するファンもいる。藤井シェフはどちらかというと寡黙なタイプ。けれど、とても穏やかでお客様へのありったけの想いを料理にこめる。料理の話、おいしい話など、どうぞ気軽にお声がけを。

　開業から10周年を迎えた今、シェフのバトンは創業当初から一緒に厨房に立つ息子へと渡されて、これからの展開にますますの期待がかかる。この店を旅の目的地にしたくなる、そんな美味しくて居心地の良い店に、あなたも是非一度。

店舗情報

※平均予算は税込み金額の目安です