玉峰館

玉峰館 ぎょくほうかん

奈良時代の霊泉を蘇らせ90有余年の歴史を刻む
名湯と極上の空間に憩う河津の湯宿

　早咲きの桜として有名な河津桜。この桜の名所となっている静岡県河津町に旅人を迎える河津温泉郷。その温泉郷の一つである「峰温泉」の歴史は奈良時代まで遡るという。当時は菖蒲やカキツバタが咲き誇り、「花田の湯」として謳われた名湯であった。

　惜しくも時と共にいつしか途絶えてしまったこの霊泉を復活させ、峰の地一体を“花といで湯の郷”にせんと情熱の全てを傾け一途に温泉採掘に打ち込んだのが、ご紹介する〈玉峰館〉の創業者である稲葉時太郎氏だ。

　火山噴火のごとく大爆発音と共に「大噴湯」が誕生したのは大正15年（1926年）。地響きを立てて噴き上げた熱泉は実に50ｍまで噴き上がったと伝えられる。そして、峰温泉を多くの方に愉しんでもらいたいとの思いから同年には〈玉峰館〉が創業され、90有余年にわたる歴史が幕を開けた。

　〈玉峰館〉には4つの“極み”がある。2つの大浴場と3つの露天風呂を満たす温泉は、真っ白な湯気を立ち上げる源泉櫓から千年の時を経て涌き続ける“湯の極み”。

　館内は、インテリアデザイナーとして初めて紫綬褒章を受章した故・内田繁氏による革新的なデザインの“寛ぎの極み”。

　客室の前に広がる廻遊式庭園は、関西で活躍する庭師が手入れを行う“景の極み”。河津の自然を取り込みながら、昼は四季折々の表情を、夜はライティングによって幻想的な庭が浮かび上がる。

　そして“食の極み”として高い評価が寄せられる食事は、伝統と革新の技によって伊豆の美味を引き出す「新日本料理」。この料理を味わうことを愉しみに、何度も同館を訪れるファンがいるほどである。

　湯に憩い、目に美しい景色を愛で、舌に口福。そんな上質なひと時を、大切な方とご一緒に。どこか懐かしくて新しい洗練された空間と時の流れがここにはある。

店舗情報

※中学生以上のご宿泊を受け付けておりましたが、　当面の間は大人限定とさせていただいております