白竹堂 本店
古典的なものからモダンなものまで
職人の技を駆使した京扇子
うだる暑さの中、扇子を広げ風を送る人の所作は、涼やかで粋。ご紹介する〈白竹堂本店〉の歴史は、享保3(1718)年、江戸幕府第8代将軍徳川吉宗の時代に「金屋孫兵衛」の屋号にて、西本願寺前に寺院用扇子の店を開業したことに幕を開ける。一般用、贈答用の京扇子の製造販売を手掛けるようになったのは、明治期以降のことで、屋号は、近代日本画壇の巨匠・富岡鉄斎氏より贈られたものだ。
〈白竹堂〉の扱う京扇子は、扇面・扇骨・仕上げ加工の全てを京都・滋賀を中心とした国内で生産された扇子のみを指すもので、この京扇子の名称は、京都扇子団扇商工協同組合が有し、組合員だけが使用できる厳格なもの。そして、ご存じだろうか?骨作りから地紙づくり・絵付け・組み立てなど、扇子の製作には約88もの工程があり、そのほとんどが手仕事で行われている。いずれも熟練の技が求められ、〈白竹堂〉で扱う扇子は、一本一本が、職人たちの分業によって仕上げられた逸品だ。
また、1200年という歴史を重ねてきた扇子は、古くから時代の様式や流行に合わせたファッションアイテムの一つとして今に至る。〈白竹堂〉では、「伝統と革新」をテーマに、伝書の技を駆使した京扇子や古典的な扇子の製作はもちろん、扇面にレースやデニム地、レザーを用いたり、ラインストーンをあしらう等、洋の感覚を取り入れたファッション性の高い扇子の製作にも積極的だ。他にも、異業種やアーティストとのコラボレーション扇子をはじめ、名入れや完全オーダーメイドまで驚くほど多彩な扇子をご用意。ウェブサイトには、豊富なラインナップのご紹介と併せて、扇子に関するコラムや豆知識が掲載されているので、ご覧になっていただきたい。
扇子は開いた時に先端が広がる形から繁栄の象徴そして招福の縁起物として、別名「末広(すえひろ)」と呼ばれてきた歴史があり、御祝儀として扇子を贈る風習は今も受け継がれている。
製品は紙箱や木箱入りで、扇子袋付き。ご自身用はもちろんのこと、大切な方への贈りものにも。伝統的であり常に最先端。究極のエコでもある京扇子を、是非一本。
店舗情報
白竹堂 本店
住所 | 京都府京都市中京区麩屋町通 六角上る白壁町448 |
電話番号 | 075-221-1206 |
営業時間 | 10:00〜18:00 |
定休日 | 水曜日(5月~8月:無休) |
ホームページ | https://www.hakuchikudo.co.jp/ |