祇をん 尚

祇をん 尚ぎおん しょう

風雅で粋な祇園だからこその
ワイン、フレンチ、おもてなし。

　〈祇をん 尚〉がお客様をお迎えするのは、石畳が続く細い路地。ここは京都観光の中心地・祇園の花見小路隣だ。古い町屋を改装した店舗は入口に滝を配し、水音が涼やかで心地良い。日本建築の粋を活かした空間は洗練されたモダンな佇まい。研ぎ出しと呼ばれる左官技術で設えたカウンターや樽を思わせる形に造ったワインセラー等、さりげなく、しかし「おっ」と思わせる演出が心憎い。

　同店のオーナーは、ホテルソムリエを16年務めた後、ミシュラン星付きレストランでもシェフソムリエの経験がある中村尚一郎氏。タッグを組むのは、フレンチの名匠としてその名を広く知られる故三谷青吾氏に師事した白岩尚氏で、京都・丹波の食材や丹後で水揚げされた新鮮な魚介類、神奈川県大磯のカウベルファームから取り寄せる季節の野菜を織り交ぜながら、フランスのビストロや家庭でも親しまれる伝統的な料理を愉しませてくれる。コース料理のご用意もあるが、その日のお腹の具合に応じて自由にお選びいただけるアラカルトが基本。ワインも350以上のボトルの中から常時30種以上をグラスで味わっていただけるので、お料理とワインのマリアージュはもちろんペアリングも思いのままだ。

　中村氏自らが蒐集した器やカトラリー、グラスも一見の価値があり、中には百年を超えるアンティーク品も使われていて、料理の話、ワインの話はもちろん、器談義にも花が咲く。こんな風にシェフやソムリエとゆっくりと会話を愉しめるのも７名という規模だからこそ。現役の祇園甲部の芸妓・福葉（ふくは）氏も経営に参画しているので、カウンターに立つことも。1階には7席設けたカウンター席、2階にはお飲み物オンリーでご利用いただけるお席を10席設けた個室があるので、シーンに応じて使い分けることができるのもうれしいかぎり。

　古都で味わうフランス料理とワイン、時に芸妓のおもてなし。祇園ならではの味わいと空間を是非五感で味わっていただきたい。

店舗情報

※平均予算は税込み金額の目安です