福珠窯
伝統を守りながら常に新しく
贅沢だけれど普段に使える丈夫な器
「染付」の青、そして「赤絵」の赤・緑・黄色。カラフルながらも優しく落ち着いた色合いに思わず見惚れる。
ご紹介する〈福珠窯〉は、有田焼の老舗・香蘭社の絵付け部門の伝統工芸士であった初代福田清太氏が独立し、1955年に創業。「染付」と「赤絵」の高い技術を要する「染錦」と呼ばれる器づくりを得意とする窯元だ。
創業当初は箸置きなどの小物を手掛けていたが、次第に全国各地の高級料亭に向けて器の製造を増やし、2代目福田雅夫氏に替わってからは、家庭向けの食器を幅広く手掛けるようになる。現在は3代目窯主である福田雄介氏が、伝統を大切にしながらも現代のライフスタイルに合ったデザインの器を世に送り出している。
〈福珠窯〉が心掛けるのは、“ひとつひとつが贅沢な普段使い”の器であること。末永く使い続けていただくために、いつの時代も普遍的に美しく感じられるものづくりを意識して、初代からの伝統を大切にしている。
それぞれの工程を熟練した職人が手掛ける中で特徴的なのは、絵付け師全員が女性であること。同窯の製品に優しい温もりを感じるのはここから生まれるのかもしれない。優しさを感じる作風ではあるが、日々ハードに使用されるプロユースにも耐える強さを併せ持つのは、高温で長時間かけてしっかりと焼くためだ。家庭での普段使いならば、20年、30年と使い続けることができる。
〈福珠窯〉は、有田の中心街から車で10分ほどの美しく豊かな木々に囲まれた森の中に窯と工房を構え、広い敷地にはギャラリーとショップも併設している。一部の製品はオンラインショップからも購入可能だが、ここでしか取り扱いのない限定品も揃っているので、器探しの旅をぜひ一度。
日々、料理の盛り付けにお気に入りの器を使うと、気持ちも豊かにしてくれる。
店舗情報
福珠窯
住所 | 佐賀県西松浦郡有田町中樽2-30-12 |
電話番号 | 0955-42-5277 |
営業時間 | 11:00~17:00 |
定休日 | 不定休 |
ホームページ | http://www.fukujugama.co.jp/ |
※商品価格は全て税込み価格になります