良理
郷土料理や保存食、珍味を取り入れた日本料理を
多種多様な味わいの日本酒で愉しむ
日本各地には、その土地に根ざした郷土料理や発酵作用を使った保存食、珍味などがある。日本酒ももちろん発酵食品のひとつ。その郷土料理や発酵食品を取り入れた料理の数々を堪能できるのが、ご紹介する〈良理〉である。
店主の伊東良馬氏は、京都にある「草喰なかひがし」の姉妹店や、日本料理の名店「六雁」で修業し、日本酒は池袋や大森の銘酒居酒屋で学んだ。同店は2021年6月にオープン。店内にはカウンターに6席と4名様用のテーブル席1卓が用意され、4名様からであれば貸し切りにも対応してもらえる。
メニューは基本的に日本酒ペアリングコースのみ。お客様に合わせて酒器や温度を変えて供する。正統派の季節の食材を使いつつ日本各地の郷土料理や発酵食品、珍味—例えば、うるか、ばくらい、鮒寿司、へしこ、酒盗などを取り入れた他では味わえない料理の数々が登場する。ペアリングの日本酒は有名銘柄に拘らず、酒屋との繋がりも強いことから、華やかな大吟醸から発泡、濃醇旨口、濁り酒、熱燗など多彩なバリエーションを用意している。お客様の好みを優先して料理に合うものを選んでくれるが、ここは日本酒に詳しい店主ならではの、こだわりのペアリングをぜひお試しいただきたい。コースの終わりに出る土鍋で炊いたご飯は、店のある大森がかつて海苔の養殖で栄えたことから、大森の海苔でシンプルに。コースの最後には、煎りたてのほうじ茶とお客様の目の前でつくる落雁で〆となる。
食器類は作家物の備前、織部など伝統的なものを中心に揃え、最近ではオリジナルの器も制作依頼している。冷酒には大田区で創業した「カガミクリスタル」(現在は茨城県へ移転)の江戸切子や石川県の九谷和グラスなどを揃えており、料理や日本酒と一緒に器の美しさも愉しめる。
ワインは扱わず、日本酒ペアリングだからこそ味わえる日本の伝統食をここ〈良理〉で。日本酒がお好きな方は勿論、あまり飲んだことのない方でも愉しめる。ぜひ足を運んで欲しい日本料理店である。
店舗情報
良理
住所 | 東京都大田区大森西1-9-28 第3丸久コーポ102 |
電話番号 | 070-8903-4735 |
営業時間 | 11:00~23:00 |
平均予算 | 15,000円〜 ※平均予算は税込み金額の目安です |
定休日 | 無休 |