虎白

目と舌で存分に愉しめる
革新的で独創的な和の名店
珠のような露を乗せた蓮。そこに盛り付けられた鮎が今にも川面に泳ぎだしそうではないか。ご紹介する〈虎白〉の料理は、視覚的にもことのほか美しい。和洋問わず魅力的な一流店が腕を競う神楽坂に創業して16年目。2016年度より9年連続でミシュラン3つ星を獲得する和の名店である。
八重洲「岡崎」、神楽坂「石かわ」を経て自店を構えた店主・小泉瑚佑慈氏は、キャビア、フカヒレ、トリュフといった食材を、和洋の枠を超えて自在に取り入れる。それは、日本料理の可能性を広げてゆきたいという思いから。常に核に忠実でありながら、日本料理の枠にとらわれることない独創的で革新的な料理はこれまで食べたどの料理も想起させることがない唯一無二の味わいだ。見た目の華やかさに媚びず、素材の本質を捉えた料理は、ただ素直に美味しい。
また、日本料理店として、〈虎白〉が最も大切にしているのが、日本料理の基礎を成す出汁の源│水。出汁は日本料理にとって重要な役割を担うもので、食材の持ち味を引き立てるのも、食材をありのままに支えるのも出汁の役割だ。〈虎白〉では、かつおの香り、昆布の香りはごく控えめ。そこはかとなく利かせることで、食材自体が持つ力をありのまま存分に引き出してくれる。日本料理の基本である出汁を大切にしながら、時に優しく、時に凛として、時に遊び心を持って。水のように柔軟に日本料理の概念を覆し、新しい価値を紡ぎ出す。今までありそうでなかった独創性に富んだ料理の数々は、驚きと共に感動をもたらしてくれる。
上質な書画が配された和の情緒が溢れる店内は、栗の木をふんだんに使用した温かみを感じさせる空間だ。個室やカウンターの席はゆったりと配置され、控えめでありながら美しい設えも心地良い。今までに味わったことのない未知の味を求めて…。美味しいものに目がない人にこそ、足を運んでいただきたい。





店舗情報
虎白
住所 | 東京都新宿区神楽坂3-5-5 |
電話番号 | 050-3138-5225 |
営業時間 | 夜 17:00~ 昼 12:00~(土曜日のみ営業) |
平均予算 | 昼・夜おまかせコース 49,500円(税込) |
定休日 | 日曜日、月曜日、祝日 |
ホームページ | http://kagurazaka-kohaku.jp/ |