走り井餅本家

十代将軍徳川家治の頃から逢坂の地で親しまれる「東海道大名物・走り井餅」
歌人も詠んだ逢坂の地で
東海道大名物を今に伝える老舗菓子店
「これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂(あふさか)の関」小倉百人一首、第10番、蝉丸が詠うこの歌の舞台でもある逢坂山・追分は、かつて京の都の玄関口として、東海道をゆく多くの旅人で賑わったという。江戸時代の頃には周囲に茶店が建ち並び、旅人達の休息の地となった。付近には、清らかな水が勢いよくあふれ出す「走井(はしりい)」と呼ばれる井戸があり、その甘露と近江の米でつきあげた大津追分「走り井餅」が東海道大名物となり、旅人達の空腹を補うと共に重要なエネルギー源となり、旅の疲れを癒してきた。
明和元年(1764)、十代将軍徳川家治の頃から逢坂の地で長く親しまれる銘菓となった「走り井餅」の製法は、現在では茶屋こそ姿を消したものの、走井市郎右衛門の末裔である片岡家に伝承され、〈走り井餅本家〉において商標と共にその味と技術を守り続け、今に伝える。清少納言の枕草子にも書かれたという走り井の名水と近江の米でつきあげた餅の中に餡を包み込み、走り井餅の形は、ほとばしる水滴を表したものだった。
第23回全国菓子大博覧会 名誉総裁賞受賞、上品さの中に温かみのある「東海道大名物走り井餅」をあなたにもぜひご賞味いただきたい。また、琵琶湖に浮かぶ船をイメージした「びわ湖銘菓 湖舟」も、ここ〈走り井餅本家〉の人気商品。情感と郷愁を誘う風物詩「湖の舟」、その詩情溢れる姿を写しとり、一舟ひと舟心を込めて丹念に焼きあげた、パリパリの歯ごたえが香ばしく病みつきになる逸品だ。逢坂の伝統の味をどうぞあなたも。

東海道名所図会より「走井」一ノ十四

京の都の玄関口である逢坂の関は、清浄な水の湧く走井が旅人のオアシスとなり、人々は走井の甘露でついた「走り井餅」で旅の疲れを癒し、都へ入る装いを整えたという。両端を尖らせた形は刀鍛冶・宗近が走井の水で鍛えた名刀に似て、この餅を食べれば道中剣難を免れると、旅人たちがこぞって縁起をかついだ餅ともいわれている

江戸時代に整備された五街道の一つ、東海道にある53の宿場を指す「東海道五十三次」に描かれた「走井茶屋」で休憩をとる旅人たちの風景

枯れることない清浄な泉として平安の時代から名高く大宮人たちが歌にも詠んだ名水の湧く井戸「走り井」

「走り井餅」白・きな粉・抹茶 15個入り
店舗情報
井筒八ッ橋本舗 追分店
住所 | 滋賀県大津市横木1-3-3 |
電話番号 | 077-528-2121 |
営業時間 | 10:00~17:00 |
定休日 | 年中無休 |
ホームページ | http://www.hashiriimochi.co.jp/ |