馳走菴 しゅう

かけ心地の良い椅子が用意されたカウンター席。店の隅々にかつての建物の風情が残り、大将自ら生ける季節の花にも心が和む
居心地の良い古民家で
地元三重や全国の旬、美味い酒に舌鼓
〈馳走菴 しゅう〉がお客様をお迎えするのは、桜の名所・津市の偕楽公園のほど近く。津駅東口から徒歩5分。街の喧騒から少し離れた静かなエリアだ。
板場に立つ大将・堀内秀俊氏は、京都先斗町で7年、名古屋の京料理割烹でも7年の修行を重ねた和の料理人。日本の四季を目と舌で感じる料理、丁寧に引いた出汁の美味しさは本物だ。おまかせのコースではなく、メニューの基本がその日の気分やお腹の具合に合わせて自由に選べるアラカルトというのも良いものだ。修行時代様々な食材を扱ってきた経験を活かして、かに、ふぐ、はも、ジビエをはじめ、地元三重の鮮魚や肉に加え、他県のブランド食材も柔軟に取り入れていく。全国の郷土料理を独自に昇華させた一品のご用意もあり、炭火焼の香ばしさが際立つ焼き物と店内で大将自ら手打ちする香り豊かな九割蕎麦が、締めの満足感をより一層深いものに。
全国の地酒も希少な銘柄が豊富に揃い、伊勢の地ビールに果実酒、目利きのウイスキーや焼酎もおすすめだ。さあ、今宵は何を食べようか。何を呑もうか…。そんな風に思いを巡らせながらお品書きを眺める。その時間すら味のうち。
店の建物は、長年大切に使われてきた古い民家。風情ある佇まいをできるだけ残しつつ、心地よく快適に過ごせるよう丁寧に改修されている。ご来店の際には、店の前に植えられた可憐な実をつけるウメモドキがお出迎え。お席は6名様まで着席可能なゆったりとしたカウンター席と、テーブル席が2卓。手水鉢のある庭の緑が目に優しい。
目立つ宣伝はしていないが、評判が口コミに広がって、地元の方はもちろん観光客も足を運ぶ人気店。必須ではないものの、確実を期すためにも、事前のご予約がおすすめだ。


大将手打ちの蕎麦も看板メニューだ。写真は九割手打ち蕎麦と冬季限定ズワイガニとからすみの蕎麦。ざる蕎麦は毎日ご用意があり、季節によって、すだち蕎麦や変わり蕎麦もお目見えする

季節のおばんざいの一例から。大将こだわりの器に盛り込まれ、メニューは毎日少しずつ変わる。

夏の味覚、「はもの焼霜造り」。梅肉ソースとキウイのソースの二種類で、底に敷いた海ぶどうと共に。

のどぐろを藁でいぶし、更に炭火で焼き最後に土佐酢ベースのソースを絡ませて仕上げた「のどぐろの藁いぶし焼き」。

大将こだわりの酒器。季節によって異なる酒器で銘酒をご提供

良い鯖を仕入れた時のみのご提供となる「炙り鯖寿司」。仕上げに皮目を炭で炙って香りのアクセントに

カウンター席とはまた違った趣のあるテーブル席。2名様用と4名様用の2卓で、最大7名様までご利用可能。

店舗情報
馳走菴 しゅう
住所 | 三重県津市羽所町302 |
電話番号 | 059-202-4364 |
営業時間 | 17:00~23:00 |
平均予算 | 10,000円 |
定休日 | 月曜日 |
※平均予算は税込み金額の目安です