鮨 蒼天

鮨 蒼天すし そうてん

鮨道を追求し常に進化を—。
ひと手間加えた極上の創作鮨

　〈鮨 蒼天〉の屋号は、玄界灘の雄大な青い海のイメージと、“永遠へ広がる空の蒼さのように澄んだ心で鮨道を探求し続けたい”との思いから。鮨のためならどんな苦労も厭わない。追う夢は「鮨の道」を極めること。一点の曇りもないその思いで板場に立つ大将・泉龍希氏は、市場で仲買をする父の姿を見ていた中学時代、日々表情を変えゆく魚介という素材に魅せられ鮨の道へ。以来、鮨一筋に33年。最後の修行の場となった「たつみ寿司」にて創作鮨の可能性に触れたことが、自身の世界観を広げる契機となった。

　同店は完全予約制。昼夜いずれも大将渾身の「蒼天おまかせコース」の一本で勝負する。昼は寿司を中心に、夜は寿司以外に一品物、焼き物などが味わえる内容となっているが、大将自ら魚市場で目利きすることが大前提。福岡近海で水揚げされた天然ものを中心に、全国各地の旬の魚介を揃えている。また、素材を見極めたうえで、鮨や一品料理のすべてにひと手間加えることを大切に。トリュフといった海外の極上食材を用いたり、通常では組み合わせないような素材を合わせてみたりと、新しい鮨の世界を垣間見せてくれる。ただし、やみくもに奇をてらうのではなく、鮨職人としての基本は大切にしつつも、常に進化を遂げていく鮨が、大将が目指す鮨。

　また、鮨のみならず店舗も実に独創的で、一級建築士が手掛けた高級感あふれる店内は、大切な方の接待やとっておきの記念日デート等にも申し分なし。ヒバの木で作られた6メートルを超える一枚板のカウンターに欧州のビンテージ椅子を組み合わせる等、大将のセンスの良さは抜群だ。

　地元福岡の名窯・小石原焼の窯元「秀山窯」の手による皿は、まさに空と海の如し。赤酢がほんのり香るシャリは小ぶりなので、一品料理と10貫以上を数える握りもペロっと平らげてしまうこと請け合いである。鮨も自分自身も常に進化を続けていきたい…と語る大将が握る鮨に、ますますの期待がかかる昨今だ。

店舗情報

※平均予算は税込み金額の目安です