鰻まいもん 焼き一生

鰻まいもん 焼き一生

「地焼き」の鰻にこだわり、ひつまぶしや
せいろ蒸しも味わえる鰻料理専門店

　食文化の豊かな日本では、鰻一つでも東西で捌き方、焼き方が異なるもの。関東風は背開きにして蒸してから焼くのが一般的。一方関西風は腹開きをしてそのまま焼く「地焼き」という調理技法が一般的である。

　ご紹介する〈鰻まいもん 焼き一生〉は、群馬県では珍しい「地焼き」で鰻を提供する鰻の専門店。さらに、名古屋で鰻と言えば有名な「ひつまぶし」や、福岡で食べられている「鰻のせいろ蒸し」も味わうことができる。店は日本を代表する食文化である鰻の価値を見つめなおし、本物の鰻料理を届けたいという想いで2023年7月にオープンした。「地焼き」をすることで鰻本来の味を引き出せる手法に着目し、西日本の有名店などで修業を重ねた職人が腕を振るう本物の「地焼き」で鰻料理を提供している。

　鰻は三河一色産を中心に、時期によって最上のものを全国から厳選して仕入れ、その日の鰻の産地は卓上に明記される。タレは群馬の風土に合わせた味わいをつくり出すため、館林市の正田醤油や安中市の有田屋の醤油など数種類の醤油をブレンドして独自に開発。もちろん化学調味料などは一切加えず、自然な味わいを楽しめる。山椒にもこだわり、兵庫県丹波産の緑鮮やかな「朝倉山椒」と、和歌山県有田川産の華やかな香りと辛みのある「ぶどう山椒」などをブレンド。鼻から抜ける山椒の香り、風味豊かなタレ、そして最上の国産鰻の美味しさを存分に堪能していただける。

　店内には信州漆で仕上げられたテーブル席が配され、ガラス越しに職人が鰻を焼く姿を見ることができる。国内外で活躍する書道家・今井美恵子氏の作品や、風情ある行灯が灯る中庭など非日常を感じながら、都内の老舗で接客経験を持つスタッフを中心に、落ち着きある居心地のよい空間で食事を楽しめる。

　鰻重、ひつまぶし、せいろ蒸し、鰻コースや鰻御膳など、様々な鰻料理を楽しめる〈鰻まいもん 焼き一生〉。ここは一度訪れたら二度三度と足を運びたくなる店である。

店舗情報