史跡料亭 花月
国内でも希少な史跡料亭で味わう
伝統を守る卓袱料理
江戸時代の長崎・丸山界隈は江戸の吉原、京都の島原、大坂の新町と共に、天下の4大遊郭と謳われ栄えた場所。引田屋の屋号を持つ〈花月〉は、寛永19(1642)年の誕生以来、江戸から幕末・明治と長崎を舞台に活躍した国際人の社交場として、歴史に名を残す人物が足しげく通ったことでも知られる創業380年というまさに老舗である。同店は、昭和35年に県の史跡に指定され、全国的にも珍しい「史跡料亭」として、現在も営業。店内には、映画「長崎ぶらぶら節」で名妓・愛八直筆の歌本や写真、向井去来の俳句や頼山陽の書、坂本龍馬直筆の書等が展示され、貴重な資料を間近に見ることができる。
卓袱料理の伝統を守る〈花月〉では、朱塗りの円卓を数人で囲み、大皿に盛られた料理を直箸(じかばし)で取り分けて食べる卓袱料理の内容を簡略化することなく、原点に忠実な献立を組みながらも現代人の多様な嗜好に対応する料理を心掛けてくれる。乾杯の前にまず女将の「御鰭(おひれ)をどうぞ」の言葉から始まり、「お客様一人に対し、鯛を一匹使う心からのおもてなしをいたします」との想いがこめられた、鯛の吸い物椀から食事をはじめる作法等も丁寧に教えてくれるので、往時さながらの卓袱料理を味わいたい方にもお薦めである。
伊勢海老の姿造りや鮑、長崎和牛といった極上素材を取り入れ、日本=和、中国=華、オランダ=蘭といった国際文化が花開いた長崎が生んだ食文化の粋を現代に伝える花月の「和華蘭(わからん)」料理を美しい庭園を愛でながら、心ゆくまでご賞味を。目と舌で、至福の時間旅行を味わっていただきたい。
店舗情報
史跡料亭 花月
住所 | 長崎県長崎市丸山町2-1 |
電話番号 | 095-822-0191 |
営業時間 | 12:00〜15:00、18:00〜22:00 |
定休日 | 不定休(主に火曜日) |
ホームページ | http://www.ryoutei-kagetsu.co.jp/ |