国内でも有数の漁場に恵まれた新潟県は、鮨店の多い土地柄である。そんな中、鮨とお酒を落ち着いた大人の空間でお愉しみいただけるのが、ご紹介する〈鮨㐂やまだ藤七〉だ。
お客様をお迎えするのは、新潟駅と隣接したビルの3階。利便性の高い場所だが賑わう繁華街とは離れているので、どこか隠れ家的な趣がある。店内には新潟の書家である泉田佑子氏の額や掛け軸が飾られており、メインカウンターの他に個室が用意されている。個室カウンターは、お客様が職人を独占できる実に贅沢なもの。
店主は鮨職人として40年以上の経歴を持つベテラン。旨い鮨を握ることはもちろん、来店からお見送りまで細かな所まで気を配り、お客様に喜んでいただけることを信条としている。
鮨はその時季に旬となる食材を取り入れたコースでご堪能いただける。追加注文の際には、職人とおすすめを相談しながら決めるというのが同店のスタイルである。
シャリは新潟県岩船産のコシヒカリをブレンドし、口に入れた時にふわりとほどけるように炊き上げ、米の甘味を引き出している。山葵は長野県安曇野産のものを使う。
天然鮪やふっくら脂の乗った穴子は、豊洲直送の一級品。ネタには食材の持つ旨みや甘み、香りを活かすよう丁寧な仕込みと味付けを行い、シャリもネタに合わせて赤酢と米酢を使い分けるこだわり。食べていただく際には、醤油の他にも塩をおすすめしたり、ネタの美味しさをさらに引き立てるネギや叩き生姜、梅肉といった薬味にもこだわっている。
また新潟の地酒を中心に全国から厳選する日本酒や、目利きのワインも取り揃えている。
記念日や大切な接待にも申し分のない上質な空間で、粋で洗練された大人の時間をここ〈鮨㐂やまだ藤七〉で、ごゆるりと。
