有限会社 栗山堂
〈栗山堂〉の「外郎饅頭」は、白と茶色の2種類。うるち米を挽いた粉の中で最も粒子の細かい上用粉を主原料とした和菓子で、中央の花芯部分にはケシの実を振って香ばしさを演出。それぞれに異なる味わいと風味、もっちりとした独特の食感を愉しめる。冷蔵庫で保存して硬くなってしまったときは、電子レンジで30秒ほど温めれば出来立ての食感がよみがえる
城下町・中津で創業300有余年の和菓子処
黒田官兵衛の家臣の末裔が守る伝統の味
創業300年以上の歴史を持つ〈栗山堂〉の「外郎饅頭」と言えば、城下町・中津を代表する銘菓。日本各地にある「ういろう」の多くはカマボコ形だが、同店の「外郎饅頭」は菊の花をかたどった可愛らしい一口サイズ。白と茶色の2色があり、もっちりとした独特の食感と上品な甘さ、口の中に広がるほんのりとした生姜の香りがあとを引く。黒糖で色づけした茶色には甘さを抑えたこしあんが入っている。シンプルな見た目ながら、「さすがは300有余年愛される老舗の看板商品」と納得せざるを得ない逸品である。
そんな同店のルーツは、天才軍師として名をはせた黒田官兵衛の筆頭家老であり黒田24騎の1人としても知られる栗山利安の子孫が、江戸中期に中津で刀鍛冶を生業とするかたわら、博多の寺院から外郎の製法を教わって売ったのが始まり。やがて時代の流れとともに菓子づくりに重きを置くようになったという。現在は7代目・栗山喜代子氏と、その次男である8代目・英之氏が伝統の味を守っている。
同店で作られる和菓子は全てが国産材料と味・香りにこだわっており、「外郎饅頭」以外にも中津にゆかりの深い銘菓が揃っている。本の形を模した「福翁(ふくざわ)最中」は中津藩生まれの偉大な教育家・福沢諭吉がたくさんの書を繰り返し読んだことにちなんで作られたもので、最中の香ばしい香りと、甘さを抑えた上品な小倉あんのバランスが絶妙。黒田官兵衛愛用の兜を形どった麩の中に、大分特産の柚子を練りこんだ北海道産黒小豆の小倉あんがたっぷり入った「兜最中」もお茶請けに最適だ。
築100年を超える〈栗山堂〉の本店建物は中津城からJR中津駅へと向かう道中にあるので城下町観光のお土産としてはもちろん贈答品としてもぜひ。歴史が香る同店の銘菓をおすすめしたい。
左から「外郎饅頭」(茶色・白)、「福翁(ふくざわ)最中」、「兜最中」。〈栗山堂〉の和菓子はいずれも国産の厳選した材料だけを使用し、見た目はもちろん食感や香りにもこだわる逸品揃い。ほど良い甘さも特徴で、老若男女に幅広く愛されている
戦国時代の製法で独自の外郎を作り継ぐ〈栗山堂〉。古びた木製の看板に書かれた桔梗の家紋と“本舗”という言葉の陰に、知将に仕えた先祖の血を引く誇りと由緒正しい縁が垣間見える
「外郎饅頭」は、白と茶色(黒糖)はそれぞれ好みの数を箱に詰めて購入できる。バラ売りもしているので、店頭で食べ比べてみるのもおすすめだ
「兜最中 6個入り」は平成26年(2014)の大河ドラマにちなんで開発された。栗山善助が病床の黒田官兵衛から賜った兜を模して作られているという
「福翁(ふくざわ)最中 6個入り」は、最中本体だけでなく箱も和綴じの本を模した粋なデザインで贈答品にぴったり
城下町の情緒を感じさせる中津の地に〈栗山堂〉の本店の店舗が建てられたのは、明治時代の初めごろ。店舗の入り口頭上には歴史を偲ばせる「下郎本舗 栗山堂」の文字が書かれた看板が掲げられ、木のガラス戸や「ういろ饅頭」の文字が書かれた古い看板もレトロで趣がある
店舗情報
有限会社 栗山堂
| 住所 | 大分県中津市京町2丁目1521 |
| 電話番号 | 0979-22-0820 |
| 営業時間 | 9:30〜18:00 ※商品がなくなり次第閉店する場合がございます |
| 定休日 | 火曜日(祝日の場合は翌日) |