てんぷら 味処 司

てんぷら 味処 司

修業を重ねた老舗のカウンターを譲り受け
さらなる一歩へと心機一転

　シンプルなものほど奥が深いというのは世の常だが、間違いなく天ぷらもその一つ。素材の良し悪しは言うまでもなく、揚げ油の配合や温度、衣の工夫によって、その味わいが驚くほど違ってくる。〈てんぷら味処 司〉の店主・片山哲司氏は、その奥深い魅力を引き出せる天ぷら職人の一人といっても過言ではないだろう。

　東京屈指の老舗として全国にその名を知られる「天松」の渋谷店にて21年。その後独立して構えた〈てんぷら味処 司〉も2022年に10周年を迎えた。本年5月「天松」の歴史あるカウンターを譲り受け、自店に据えた。長い年月を重ねてきた檜の一枚板のカウンターを前に、心機一転。あらたな一歩を踏み出した片山氏の腕前は、「天松」を愛したお客様からもお墨付きだ。

　「その日の素材、その日のお客様との出会い。天ぷらは全てが一期一会の一発勝負」と、片山氏。四季折々の野菜や魚介を厳選し、揚げ油は、江戸前ならではの胡麻油を使用。修業元の「天松」から特別に承諾をいただいた別誂の胡麻油を卸し、旬の素材が一番美味しく揚がるように、店主が季節に応じてブレンドしている。ネタの仕上がりもさっくりと軽く仕上げるのが信条で、江戸前天ぷらの基準を守りながら新しい発想を取り入れた変わり種も多数。コース料理の〆には天丼か天茶漬けをお選びいただくことができ、いずれも甲乙つけがたい。天ぷらと相性の良い銘酒も目利きのものが揃っているので、一献傾けるのも良いものだ。

　また、万事行き届いた片山氏の接客も評判で、静かにお食事を愉しみたいお客様にはほど良い距離を、お話好きなお客様にはお声掛け。最高に美味しく召し上がっていただけるように、お酒や食事の進み具合等を見計らいながら、ベストなタイミングでお出しすることに心を配ってくれるので、大切な方とのお食事や失敗できない接待にも安心してご利用いただける。

　本場の江戸前天ぷらを、藤岡で味わえると遠方から通うファンも数多し。音や香りも一緒に五感で味わっていただきたい。

店舗情報

てんぷら 味処 司

※平均予算は税込み金額の目安です