ばぁむくぅへん研究所

一層一層に想いを重ねたやさしい味わい
運河の街からお届けする職人気質のバームクーヘン
断面が木の切り株の年輪を思わせるバームクーヘンは、幸せを重ねる、幸福な年月を重ねるといった吉祥の意味を持つ重ね菓子だ。ご紹介する〈ばぁむくぅへん研究所〉は、江戸時代に海運業や醸造業で財を成し、尾張エリアの発展に尽力した中埜半六家の庭園跡「半六庭園」に2021年12月に開業した、バームクーヘンの専門店。
研究所の所長は、本場ドイツにて菓子職人の国家資格を取得している“重師”の加藤千佳氏。バームクーヘンの本場ドイツに渡り、5年近い修行を経て帰国するが、本誌でもご紹介の気鋭のフレンチ「レストKヤマウチ」のパティシエに応募したことから、オーナーシェフ・山内賢一郎氏との縁が繋がった。実は山内氏もバームクーヘンが大好きだったことから、最高のバームクーヘンを生み出すべく、2人の試行錯誤がスタートする。
研究所、と名前を付けたのは伊達ではない。素材の選定から粉の配合量、そして焼き加減。全てゼロから研究を重ね、選ばれたのが「岡崎おうはん」のプレミアムランニングエッグ。国内でも希少な純粋な国産地鶏である「岡崎おうはん」は、岡崎市のブランド卵としてもその名を知られ、ぷりぷりとした濃厚な黄身が特長だ。この高級卵の味わいを最大限に生かす、程よい甘さと空気の層を重ねたようなふんわりとした食感——まさに研究に研究を重ねた結果生まれたのがスペシャリテである「バームクーヘンO2」である。このほかにも、地元の老舗味噌蔵「中利」の赤だし味噌を練り込んだバージョン等、加藤氏は、運河の畔の工房で、日々新しい味わいの研究開発に取り組んでいる。
自身が手掛けるレストランにても、愛知県の食材や生産者にスポットを当て、土地の持つテロワールを料理へと織り込んできた山内氏。〈ばぁむくぅへん研究所〉は、今やすっかり地元に馴染み、知多半島の土産物の一つとしても定着した昨今だ。
商品のみが一人歩きするのではなく、半六邸のある半田市や知多半島全体を好きになってもらいたい…というのが2人の想い。ご来店の際には周辺の散策も是非どうぞ。





店舗情報
ばぁむくぅへん研究所
住所 | 愛知県半田市中村町1-7 半六庭園内 |
電話番号 | 070-8522-8690 |
営業時間 | 12:00〜16:00(なくなり次第閉店) |
定休日 | 月曜日・木曜日 |
ホームページ | https://baumlabonagoya.com |