松本設計

「第33回 福岡県美しいまちづくり建築賞」住宅の部にて大賞受賞、「第8回 福岡県木造・木質化建築賞」奨励賞を受賞した邸宅。大きな軒と、ダークな色合いに加工した木材が印象的である
住みやすく、居心地の良い暮らしを大切に。
意匠と性能がバランス良く共存する建築家と建てる家
ご紹介する〈松本設計〉は、佐賀県や福岡県を中心に、施主様に寄り添うオーダーメイドの設計を提案する一級建築士事務所である。
同事務所の代表である松本孝充氏は、建築積算会社やハウスメーカー、そして地場ビルダーでの勤務を経て、自分の目指す建築設計を行うために2015年に独立した。
家は、衣服や車のように簡単に買い替えが出来るものではないため、できるだけシンプルで飽きのこないデザインにすることを心掛け、長く暮らす場所だからこそ愛着を持てるよう、使うのは長持ちする自然素材にこだわっている。また、日本の建築は木の文化であるという考えから、建築のための手仕事を大切にする松本氏。現代の建築には、ノミやカンナをあまり使わずに出来てしまう建物もあるが、あえて大工や左官職人、建具職人に依頼を行いながら、その文化を絶やさぬよう、ものづくりの原点を後世に伝えることも、建築家の役割と考えている。
また時に建築家は、自分が設計した家を“作品”と呼ぶこともある。しかし、松本氏にはそのような考え方は一切無い。なぜならば、家とは暮らしを営むための器であり、そこには施主様ご家族の生活があるからである。
当然のことながら、施主様の家づくりに対する夢や希望、要望は千差万別。そして家を建てる場所も様々となる。それらを十分に考慮し、時に提案も交え、建てる場所を最大限に活かしながら、そこに住む施主様ご家族が住みやすく、居心地の良い場所にするための設計に注力する。もちろん快適に生活する上で大切となる、耐震性や断熱性、気密性もしっかりと組み込んで提案してくれる。
建築家や設計事務所は、敷居が高いわけではない。その場所でどんな暮らしが出来るのか、〈松本設計〉と一緒に、住み心地の良い家づくりを、どうぞ実現していただきたい。

元々施主様の育った土地であったことから、杏の木とマキの生垣を残し、あえて建物のボリュームを抑えて設計。外部からの視線は植栽が穏やかに遮る。室内は広いワンルームで、2畳程の小さな和室とロフトを備え、心地良い居場所が点在する。建物の内外にふんだんに使われている木材は九州産。耐震等級3相当の構造とHEAT20G2グレードを超える断熱性能を持つ高スペックの建物である



1階フロアの中心に特徴的な丸太を使い、その丸太を囲むように4つの空間(キッチン・ダイニング・リビング・和室)が配されている。ダイニング上の吹き抜け空間や、リビングと和室から外へと繋がる設計が開放感を生む。自然木とシラス壁で仕上げられ、室内環境にも配慮した

築25年・4LDKの手頃な価格で購入したマンションを、家族構成を考慮し、収納を増やしながら全面改修。全体的に塗り壁と自然木で再構築し、居心地の良い空間に仕上げた。都心部で土地探しからの戸建は予算も高額になってしまうが、この事例のように、中古マンションを利用したリノベーションを行う手法は、今後の需要が高まるかもしれない。「ウッドワン空間デザインアワード2021」受賞
店舗情報
松本設計
住所 | 佐賀県鳥栖市曽根崎町1146-11 |
電話番号 | 0942-85-9280 |
営業時間 | 9:00~18:00 |
定休日 | 不定休 |
設計・管理エリア | ・九州を中心に、全国対応可能 ※詳細につきましてはお問い合わせください |
ホームページ | https://matsumotosekkei.com |