浅草たつみや

「着物タンブラー®」は、新品の正絹帯から美しい柄の部分だけを厳選し、創作される一品もの。そして単なる飾り物では終わらない、実用性を兼ね備えた芸術品。化粧箱や木箱もハイグレードだ
高級西陣正絹帯を素材にした世界で一つだけのタンブラー
江戸の頃、粋な町人文化が花開いた浅草は、和の文化を今に伝える名店が数多く存在する。創業から80年。浅草の地に三代続く呉服屋〈浅草たつみや〉もそのひとつ。日本の伝統文化である「着物」の雅な美しさを、国内はもちろん世界の方々にもっと身近に感じてほしいとの想いから生まれた創作和小物が、大変評判を呼んでいる。
店舗は浅草雷門から徒歩30秒ほど。昼夜賑わう仲見世通りの喧騒を忘れる美空間がお客様をお迎えし、絹織物ならではの品格のある煌めきが目にまばゆい。店内には、西陣帯額装、テーブルランナー、着物クッションといった創作和小物をはじめ、京の名店として名高い「龍村美術織物」や「あらいそ」の特選和小物、その他浅草らしい粋で華やかな和雑貨が美しくディスプレイされている。
その中でも特に目を引くのが、同社オリジナルで登録商標も取得している「着物タンブラー®」だ。同品は、新品の西陣帯の最も美しい柄だけを選び、タンブラー内部に収めてその柄を愉しめるように工夫されている。自社工房で職人が手作業で制作するもので、2つと同じ柄はなく、その完成度の高さは、西陣織の特徴を知り尽くした職人ならではの希少なもの。箔印刷の高級化粧紙箱や創業天保年間の木具定商店謹製桐の倹飩箱(けんどんばこ)のご用意があり、海外からお見えの観光客——世界35ヶ国以上の方からも日本土産としてお求めいただいている看板商品だ。
同封の説明書には英語、中国語も併記され、海外の方にも分かりやすいように配慮されている。また、スタッフによる着物の柄の店頭説明や、日本語と英語で作成した伝統文様の説明書をお渡しする等、着物文化のすそ野を広げる取り組みにも積極的。浅草の年中行事や見どころ等もレクチャーしてくれるので、お気軽にお声がけいただきたい。

カップルやご夫婦には、1枚の正絹帯から2枚だけを抜き取ったお揃いのタンブラーも制作可能。結婚式の引出物や、新郎新婦への贈り物にも最適だ

高額品は浅草の名職人によって作られた桐箱に入れ収められる

優雅で繊細な西陣正絹帯着物を、タペストリー等の様々な形に加工したファブリックスを製造

タンブラーという現代的なアイテムに、伝統ある西陣織がよく映える。タンブラーが並べられた店内は、その柄一つひとつを眺めて回るだけでも、時を忘れそうになる。まるで西陣織の小さな美術館さながらである

写真はタンブラーの制作過程から。厳選した高級正絹帯のもっとも美しい柄と模様のバランスを選び、繊細な生地を傷めないように細心の注意を払いながら裁断していく。裏生地もしっかりと調整し、タンブラー内部に収めた時にヨレやノコリ糸がないようにチェックを重ねた上で密封する。その上、ステンレス容器を使用し、手洗い洗浄できるように、帯への防撥水加工処理、容器の補強、出荷前に水を入れて水漏れ検査をしているため、飲料容器としての性能も抜群だ

三代目の澁川智一氏。日本伝統の高級正絹帯が持つ、繊細で優美な趣を現代文化の中に提供している

1936年、初代である澁川タメが浅草にて「呉服たつみや」を創業。浅草の老舗呉服店である(写真は1980年頃の店舗と二代目女将・澁川和子氏)
店舗情報
浅草たつみや
住所 | 東京都台東区浅草1-18-2 |
電話番号 | 03-6231-6140 |
営業時間 | 10:00〜18:30 |
定休日 | 水曜日 |
ホームページ | https://tatsumi-ya.tokyo/ |