燕物産 株式会社

日本初の金属洋食器メーカーである同社。写真のスプーンは、多くの方が一度は目にしたり、使ったりしたことのある製品ではないだろうか
金属洋食器をつくり続けて111年
一流ホテル御用達、“Made in 燕”のカトラリー
ご紹介の〈燕物産 株式会社〉は、2022年4月に、金属洋食器を製造して111年目を迎えた日本初の金属洋食器専門メーカーである。その始まりは、宝暦元年(1751年)に初代となる捧(ささげ)吉右衛門氏が開業した金物店から。創業からは、270年を数える老舗である。代々金物商を営み、明治44年(1911年)に、銀座十一屋商店から高級洋食器の製造を受注したことがきっかけとなり、金属洋食器の製造を始める。また同時にそれは、燕市の金属洋食器産業の礎となった。
明治の頃から次第に食べられるようになった洋食。昭和に入ると洋食レストランも多くなり、それと共にナイフとフォークとスプーンの需要も増え、ホテルやレストランをはじめ、街の飲食店、多くの一般家庭にも浸透してゆく。ご紹介している製品をお店や家で使ったこと、あるいは使っているという方も多いだろう。
全国の一流ホテルや老舗レストランなどで人気があるのは「月桂樹」といった柄に模様のあるカトラリー。また、スタイリッシュな店舗では、シャープな形状や、シンプルなデザインが人気だという。これから飲食店を始めようとお考えの方や、カトラリーを新調する際には、ぜひホームページをご確認いただきたい。OEM製品の受注も受けているので、オリジナルのカトラリーで揃えるのも素敵だ。
また最近では、新聞をはじめとする様々な方面のメディア取材や、人気のTVドラマ、情報番組などに製品提供を行う機会が増え、“ものづくり”を発信している企業でもある。
平安時代には「匙(さじ)」と呼ばれて存在した金属製のスプーン。〈燕物産 株式会社〉は、「匙屋に徹す」を企業理念に、金属洋食器製造業界への貢献を図りながら次の100年に向け、さらに愛される製品をつくり続けてゆく。

同社の代表製品であり、大正時代に発売してから100年以上経った現在も製造販売を続ける「月桂樹」は、代々その技術を受け継いだ職人が細部にまでこだわって仕上げる逸品である。写真には発売当初の製品と現在の製品が並ぶ

各工程は今も自動化できず多くの人の手が残り、“ものづくり”は職人技で支えられてきた。写真の方は、80歳を超えるこの道60年以上の大ベテランで、新聞などの取材も数多く受ける有名人だという


人の手と目で厳しい検品が1本ずつ実施され、合格したものだけが出荷される

現場の管理職を全員20代にする革新的な世代交代を進める同社は、社員の3人に1人が20代。これは地方の中小メーカーとして大きな強みでもある

人気№1の「ブランチ」。一流ホテルやレストラン、大手企業の社員食堂などに採用されている。他では難しいとされる厚さ4~5㎜の材料からつくられているため、つくられたカトラリーは、持った時の重厚感と高級感が格別である

お子さまの小さなお口にフィットし、丁度ひと口分がすくえるスプーンとして、出産祝いやお孫さんへのプレゼントに大人気の「ベビースプーン」

10代目社長と11代目取締役の捧氏
店舗情報
燕物産 株式会社
住所 | 新潟県燕市小池3501 |
電話番号 | 0256-63-6511 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 土曜日、日曜日、祝日 |
ホームページ | https://www.tbcljp.com |