つきじ治作
銀座の奥座敷で味わう
一子相伝の極上水たき
東京都中央区明石町は、江戸時代から数々の料亭が味を競った歴史ある界隈だ。この一角、隅田川沿いに暖簾を構えること93年。昭和6(1931)年創業の〈つきじ治作〉の創業者は、各地で幾多の料理店を成功させ、「戦前日本の割烹王」とまでいわれた本多次作氏その人である。
同店の看板は、九州博多の名物料理「水たき」だ。ただし、どれほど腕がたち修業を重ねた調理人であったとしても、複数人が作ると味に変化が生まれてしまう。満を持しての東京進出にあたり、そのことを危惧した次作氏は、この看板料理をたった一人の調理人にのみ作らせることに。以降、この水たきは一子相伝で受け継がれ、守り続けられている。
明治32年に建てられた八百坪の池泉座視四季庭園と、数寄屋造りの純和風の建物がお客様をお迎えする同店は、まるでタイムスリップしたような非日常を体験させてくれる。土瓶で水たきを給していた事に由来し、本多次作氏が信楽の窯元に焼かせた物だといわれる巨大な「吃驚土瓶(びっくりどびん)」をはじめ、各地から運ばせた巨大な石灯籠や輪塔が圧巻で、非常に豪快な人柄で、慶び事、人を驚かせる事が大好きだったと言う次作氏の人柄を物語る。
特別な日の会食や接待をはじめ、お顔合わせ、ウエディングといったハレの日まで、日本庭園を望む風雅な和室で生涯の記憶に残る味と時間をぜひご体験いただきたい。
名物の水たきは、様々な食材を取り込むのではなく、極限までミニマルに。鶏と唐辛子だけで仕立てる黄金色のスープには何とも言えない奥深いうまみがあり、内臓も使うことで、鶏本来の魅力を余すことなく引き出す逸品だ。この水たきはお取り寄せ可能というのもうれしい限りで、具材に玉ねぎをご用意いただく手軽さで、一子相伝の味をお愉しみいただける。ご自宅でのちょっと贅沢なお食事や口の肥えた大切な方へお贈りしても、必ずやお喜びいただけることだろう。空間も味も、まさに文化財。時を超えて愛されつづける水たきを、ぜひとも一度はご賞味あれ。
店舗情報
つきじ治作
電話番号 | 03-3541-2391 |
住所 | 東京都中央区明石町14-19 |
営業時間 | 平日 17:00~22:00(L.O.21:30) 土曜日 11:00~16:00(最終入店14:00) 17:00~22:00(L.O.21:30) 日曜日 11:00~16:00(最終入店14:00) |
定休日 | 不定休 |
ホームページ | http://www.jisaku.co.jp/ |