みすゞ飴本舗 株式会社飯島商店

みすゞ飴本舗
株式会社飯島商店

国の登録有形文化財に指定された建物で
信州の代表的銘菓に触れる

　数多ある信州銘菓の中でもとりわけ長い歴史を紡いできた〈みすゞ飴本舗 株式会社飯島商店〉。その始まりは江戸時代後期まで遡る。文化13年（1816年）、北国街道沿いの柳町で穀物商を営んでいた同店は、明治21年の鉄道開業とともに現在の上田駅前の位置に社屋を移転。明治後期に東京・深川近郊で起きた洪水による冠水米の処理を請け負ったことを機に水飴製造に着手し、東京に支店を開設、本格的に水飴製造が始まった。

　看板商品で同店の名にもなっている「みすゞ飴」は、水飴づくりが始まって間もなく生み出されたもの。鮮度抜群の完熟国産果物を惜しげもなく用いることで、果実本来の風味が満ちたフレッシュで優しい甘さが口いっぱいに広がる—その味わいは百有余年もの間、県内外の多くの人々に愛され続けてきた。無香料、無着色、保存料無添加にて仕立てた体に優しい「和風ゼリー」は、厳選した国産果物と寒天を水飴に加えて製しており、現在もなお昔ながらの手づくり製法にこだわり続けている。一粒ごとのサイズに飴を均等に切り分ける行程や、0.02㎜という薄さのオブラートを飴に巻いていく作業は、まさに至難の業。熟練職人による繊細な感覚と精度、そして見事な集中力が、一粒一粒に命を吹き込み、それがお客様の手に渡る。古き良き製造方法こそが、今も昔も愛され続ける「みすゞ飴」の人気の秘訣といえよう。

　上田本店は工場直結型店舗のため、出来たての商品を販売。作ったばかりだからこその鮮度の良さをご体感いただける。また、建物そのものにも老舗ならではの魅力が。大正13年建築の木造3階建の洋館は、大正モダニズムならではの風情を漂わせ、周囲と一線を画す存在感を放つ。優雅で壮麗な気分に浸りながらお買い物をお愉しみいただけるに違いない。

　大切な方へのお土産に、ご自身のおやつに、ぜひお試しあれ。

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