二宮五郎商店

〈二宮五郎商店〉が新しいレザーアイテムとして届けるのは、アフリカ南部のサバンナに生息する「クドゥ」という牛科の野生動物の革。写真でもお分かりの通り、その表革には無数のキズ痕が残るが、それはサバンナを生きた証としてそのまま活かしている。牛革の「強さ」と鹿革の「しなやかさ」、しっかりした厚さを併せ持ち、最初から使い込まれたような味わいがある。レザーは食用にされたクドゥを英国の著名タンナーがなめした希少品。フェアトレード商品でもある
革職人の手仕事のすばらしさを
日本から世界へ発信
昭和21年、墨田区東向島にて革製品の製造を始めた〈二宮五郎商店〉。伝統的な職人技と最新の設備によって、一つひとつの工程を人の手で時間をかけて丁寧に仕上げる、職人気質の革製品工房である。
同社の代表的な技術の一つに、「風琴マチ」がある。これは、札入れや名刺入れをつくる際に、アコーディオンの蛇腹のようなマチを外側に向けてつくり、これにより、名刺やお札を傷つけずに出し入れできるというもの。この製法を40年以上継承している。
他に、「KAWAORIGAMI」と名付けられた技術は、不要なものをそぎ落とし、折り紙のように一枚革と最小限の部品で仕上げた革小物。その製品は、優しく丸みのあるシルエットが特徴で、革製品の本場、イタリア・ミラノのセレクトショップ「コルソコモ」でも販売されており、常に高い人気を得ている。
「風琴マチ」や「KAWAORIGAMI」は、そのアイデアとデザイン力、技術力が高く評価され、経済産業省が推進する 「The Wonder 500」や、「TOKYO Teshigoto」にも選定されている。
製品の販売先は国内の他に、ノルウェー、イタリア、シンガポールと幅広く、海外でも高く評価され、日本の革製品のすばらしさを海外へと発信する存在でもある。
さらに、コードバンのタンナーとして知られるアメリカ・シカゴの老舗「ホーウィン社」の“幻”と呼ばれる逸品レザーを使ったシリーズを展開するなど、その素材の良さを活かす技量においても、屈指の存在と言って過言ではないだろう。
どんなに時代が移り変わっても、革製品をつくるのは職人である。機械では出せない手づくりの良さを大切にしている。そんな〈二宮五郎商店〉の革製品は、他に代えがたい愛着品となり、暮らしに寄り添い続けてくれる。

天空の鏡・ボリビアのウユニ塩湖の天空と湖に広がる降るような星空を表現したトートバッグ「Phantom」。一見すると紺色のバックだが、奥行きある濃淡の青が夜空を、金箔銀箔が星空を表現している。光を受けると表情が変わる。息をのむ絶景を閉じ込めたバッグ。※藤巻百貨店特注品


「あな」がないベルト。バックルの摩擦力だけで位置をキープし、販売と同時に話題となった商品。左は世界三大レザーであるイタリア「サンタ・クローチェ」産のレザーを使用。

「栃木レザー」を使ったアジログレイン®モデル。洗練された和の美が放つ光沢と艶が魅力のベルト。※すみだモダン認証商品

二酸化炭素削減に取り組む同社では、太陽光発電でレザーグッズを作る取り組みを12年前から始め、太陽光発電システムの積算発電量による平均自給率は約82%。二酸化炭素削減量は、28,399kg-CO²/kWh。積算成木にすると2,028本分、石油にすると14,310L分になる。建物外壁には遮熱加工を施し、蛍光灯は全てLED。使用する車はソーラーパネル仕様のPHEV、充電スポット完備。浅草工房にも充電パーキングを備えてる。2023年にはソーラーパネルの傾斜角最適化工事が完了している。〈二宮五郎商店〉は二酸化炭素削減に向けた努力を積極的に行う企業である。※無秩序なメガソーラーに賛同するものではありません。 ※〈二宮五郎商店〉は「すみだモダンブルーパートナー」です。 https://sumida-brand.jp/stories/originality/issue-06-04/

店舗情報
二宮五郎商店
住所 | 東京都墨田区東向島3-30-8 |
電話番号 | 03-3610-2038 |
営業時間 | 9:00~18:00 ※SHOPへの来店は要予約 |
定休日 | 日曜日、祝日 |
ホームページ | https://www.ninoworks.com |