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心地よい未来のために 始めよう、SDGs vol.7

更新日:

心地よい未来のために
始めよう、SDGs
vol.7

- 06 安全できれいな水とトイレを世界中に -

持続可能な開発目標であるSDGs(Sustainable Development Goals)は、
国連サミットで決まった新たな国際目標。貧困、飢餓、健康、教育、エネルギー、まちづくりなど
17のゴールと169のターゲットからなり、
地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓っています。
日本でも国や地方自治体、企業でさまざまな取り組みが始まっています。
ここでは各テーマと、特徴ある事例をご紹介。
該当する企業の取り組みに賛同したり、商品を購入したりすることで、
あなたもSDGSの活動に協力できます。
今回は、6番目のテーマ「安全できれいな水とトイレを世界中に」についてお伝えします。

世界的な水不足時代

私たちにできることは?

 水道の蛇口をひねるとキレイな水が流れ出る――。日本では当たり前の光景ですが、世界的に見るとこのように恵まれた国は数えるほどしかありません。水の惑星と言われる地球上での真水はわずか3%。さらに私たちが使える水はその中の0.8%にしかすぎないのです。

 SDGsでいう「安全な水」とは、水道のパイプで管理されている水のこと。これを使えるのは、世界の人口の約3分の1。残りの3分の2にあたる約22億人もの人は、安全な飲み水を使えないということになります。安全でない飲み水とは、糞尿や有害な物質が染み込こんだりしている、衛生面で問題のある水のこと。このような水を使うことは、健康に悪影響を及ぼします。実際に不衛生な水によって死亡する子どもは年間180万人、下痢が原因で命を落とす子どもは毎日800人にもなります。安全に管理されたトイレを使えない人はさらに多く、世界人口の6割、42億人にものぼるといわれています。

 実は、日本はオーストラリアについで水の使用量が多い国。私たちは、知らず知らずのうちに水と深く関係しているのです。輸入に頼っている日本は、間接的に輸入品の生産に必要な水を消費しているということになります。つまり、輸入した肉や野菜を食べるということは、海外の水を日本人が消費しているということを意味しています。ちなみに1kgの牛肉を生産するのに必要な水は、2000L。私たちは、貴重な途上国の水さえも使っているのです。このことで、大変な思いを強いられている人がいるという事実を知ると、今までの暮らしを考え直す必要があります。

 今後、世界的な水不足が予測されている中、私たちにできることはなんでしょう? 身近に感じている水だからこそ、できることはたくさんあるはずです。

 

目標6 安全できれいな水とトイレを世界中に 詳細はこちら

https://www.ungcjn.org/sdgs/goals/goal06.html

東レ株式会社の
取り組み

高性能の逆浸透(RO)膜開発で
水問題解決に近づく

 東レ株式会社(東京都中央区)は、逆浸透(RO)膜の技術でもシェアでも世界トップクラスの地位を確立しています。逆浸透(RO)膜とは、ろ過膜の一種で水の分子だけを通して有害物質や不純物は通さない膜のこと。日本の家庭で使われている浄水器の活性炭フィルターの孔(あな)の大きさが1マイクロメートルに対して、大抵のRO(逆浸透膜)フィルターは0.0002マイクロメートルと超微細です。 原水を浸透膜に通すと有害物質や不純物が残り、水の分子だけができます。この技術を使った大型プラントが世界各国で使われ、たくさんの人の暮らしと健康を守っています。

 同社は、2019年に世界最高レベルの造水性能をもつ海水淡水化向け逆浸透(RO)膜を開発しました。新たな技術は、水質を維持したまま造水量を従来の約1.7倍に高めることに成功。そればかりか、使用エネルギーの軽減も可能にしました。目標6達成するために、世界に誇る同社の技術はなくてはならないものになっています。

 

東レ株式会社

https://cs2.toray.co.jp/news/toray/newsrrs01.nsf/0/B3FAECC746DED381492584D3002702C9?open

上武印刷株式会社の
取り組み

人気アイドルが遊んだあの「かるた」も
環境にやさしい「水なし印刷」で製作

 上武印刷株式会社(群馬県高崎市)では、早くから環境に負荷をかけない水なし印刷を導入しています。

 チラシやパンフレット、名刺やポスターなど、私たちの周りにはたくさんの印刷物があります。印刷をする際、たくさんの水が必要になることは、あまり知られていないかもしれません。一般的な印刷は、水が油をはじく性質を利用してインキがつかない部分を作ることで色を乗せます。このときに「湿し水」と呼ばれるものが必要になりますが、これには有害な薬品が含まれています。「水なし印刷」は、インクをはじく版を使うことで「湿し水」を使わないことから、環境に優しい印刷と言われています。

 「群馬県人で知らない人はいない」というほどメジャーで、ある人気アイドルがCMで対決をしたことで全国的に知られるようになった「上毛かるた」も、同社の水なし印刷の技術を使って作られています。

 水なし印刷で刷ったものには、バタフライロゴといわれるチョウチョのマークがついています。印刷物を手にしたときは、このマークがあるかどうか、気にしてみてください。

 

上武印刷株式会社

http://www.jp-t.co.jp/

次からは、クリーンなエネルギーの提供に取り組む企業の具体的な事例を紹介します。

 

「07 エネルギーをみんなに そしてクリーンに」に続く

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