蔵の街として知られる会津喜多方で、美酒と共に美味しい料理を味わいながらゆっくりと上質な時間をお過ごしいただくなら、2021年夏にオープンした〈雰雰（きりもや）〉はいかがだろう。
喜多方市役所からほど近く、通りから一本入った昭和レトロな建物が続く路地の一角、4百年を超えた歴史を持つ老舗酒造の倉庫にリノベーションを施した建物は、非常にモダンで周囲とのギャップが新鮮だ。
板場を統べる料理長の菊地翔平氏は、京都・東京の和食の名店を経て同店に。京懐石をベースとした新感覚の日本料理が持ち味で、伝統の和食から創作和食まで、素材の持ち味を引き出す包丁の冴えが素晴らしい。
昼の部では、刺身や天ぷら、地元会津地鶏を使った親子丼など、定番の本格和食を、夜の部では、会津牛・会津地鶏、地元喜多方のお米や野菜を中心に、豊洲市場から仕入れた鮮魚などを使ったコース料理を愉しんでいただける。その日に入荷した食材から献立を組み立てるので、何度訪れても一期一会の料理に感動を覚えていただけることだろう。
蔵の街らしく、料理を引き立てる酒類も豊富に揃えている同店。中には、日本酒品評会で毎年金賞を受賞している銘柄もあり、特に観光で訪れた際には、美味しい料理と共にぜひともお愉しみいただきたい。
また、黒を基調としたセンスの良い上品な空間も同店の魅力の一つ。開放感のある吹き抜けにグランドピアノが置かれた1階には、一面全てをガラス張りにしたテーブル席が用意され、中庭を望みながら上質なひと時を過ごしていただける。2階には、会食などにも最適な10名様までの個室があるので、人数の揃う際にご利用を。
食も際立つワンランク上の空間で、四季の恵みをどうぞ存分に味わっていただきたい。
