天ぷら成

天ぷら成

老舗和食店３代目が挑む
本物かつ新感覚の“蝦夷前”天ぷら

　車海老とスダチ以外の食材は全て北海道産。こだわりの“蝦夷前”天ぷらを味わえる店として評判を取るのが、ご紹介の〈天ぷら成〉だ。

　店主の村井成至（まさゆき）氏は、すすきので60有余年愛されてきた和食の名店「浪花亭」の3代目。京都の老舗料亭「菊乃井」で約7年修業し、銀座の名店「天ぷら近藤」で約3年の研鑽を積んだ。その後浪花亭を一部改装し、カウンター8席のみの同店をスタートさせたのが、2021年春のこと。北海道の旬を満載する天ぷら店として、瞬く間に人気店へとランクインした。

　メニューはおまかせコース1本で、一斉スタートの2部制となっている。旬の魚介はもちろん、北海道の大自然の中で育った新鮮な野菜をふんだんに使い、先付けや口直しの一品料理、デザートを堪能できる。村井氏は、和食店に育ち、和食の修業も積んでいることから、天ぷら以外の料理ももちろんレベルが高い。

　北海道産へのこだわりは店内の設えにもあり、壁は札幌軟石を使い、カウンターは旭川の楢（なら）材、天ぷらを乗せる盛付台をはじめとした器なども北海道で作られたものが多いという。また、床下部分には空気を浄化する備長炭を敷き詰め、お客様と目線を合わせながら対応したいという想いから、カウンターを高めに配し板場の床は一段下げている。さらに、天ぷらが主役となるようなライティングを施し、シンプルながらも上質なひと時を過ごしていただくための配慮が隅々まで行き届き、空間も接客も実に心地良い。

　日本酒は常時15種類から20種類ほどが用意され、「天ぷらにはワインが合う」ということからワインの種類は豊富に取り揃えている。北海道やブルゴーニュをメインに、天ぷらと相性の良い銘柄が厳選され、揚げたての天ぷらと一緒にどうぞお愉しみいただきたい。

　店は、札幌市電すすきの駅の2番出口前に建つビルの1階とアクセスも抜群。〈天ぷら成〉で“蝦夷前”天ぷらをぜひご賞味いただきたい。

店舗情報