鮨 悠伝

鮨 悠伝

お客様が満足できる鮨屋を目指して
日々実直に鮨を握る谷町の名店

　大阪メトロ谷町線・谷町九丁目駅の5番出口から徒歩にて約1分ほど。千日前通沿いに建つビルの1階に〈鮨 悠伝〉の白い暖簾が風に揺れる。店内は樹齢160年以上という檜のカウンターに8席のみ。お品書きや決まったコースは無く、その日に仕入れた魚で握りを構成するおまかせスタイル。お酒を飲むお客様には、お造りや焼き物などの酒肴をタイミングよく出してくれる。

　大将の西村悠也氏は、中学生の時に料理の世界に進むことを決め、高校卒業後に調理師の専門学校へと進み、そこで鮨職人になることを決意。大阪にある老舗の高級鮨店に入り、技術の他に礼儀などを学び、京都にある外資系ホテルの鮨店で、ホテルならではのホスピタリティなどを学んだ。〈鮨 悠伝〉は2019年に開業。その半年後にコロナが蔓延し外出禁止に。そんな中でも懇意にしてくれたお客様に支えられてやってこれたと話す。

　鮪は豊洲の仲卸から仕入れ、他の魚は毎日黒門市場へと通い、産地や季節に関係なく、その日最も良い食材を選ぶ。店が休みの日にも市場へ行くというのだから、妥協をしない鮨への強い思いが感じられる。鮨の美味しさの土台となるシャリには、岡山県産の米に和歌山県の蔵元がつくる赤酢と複数の酢をブレンド。シャリが赤くなりすぎないようにしながら、甘さも控えめに仕上げている。

　店では、落ち着きある空間で肩肘張らずに鮨が愉しめる接客を心掛けている。また、コロナ過の中で感じた「人の温かさ」や「人の心」を大切に、確かな目利きと紡いできた技術で、「この店良かったよ」「また来るよ」と言ってもらえるよう日々実直に鮨を握る。美味しい鮨を目指し、一生修業という真摯な姿勢も鮨に表れるのだろう。2021年からミシュランで一ツ星を取り続けている。親しい友人同士やご家族、もちろんお一人様でも。ゆっくりと〈悠伝〉の鮨を堪能していただきたい。

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